卓球 発祥の地はどこ?【4つの国と説】

「卓球の発祥の地はどこなのか?」この疑問を解消すべく、本記事を書きました。

調べた結果、発祥地とされる国は4か国もありました。どの時点を発祥とするのかで、発祥の地は変わるようです。

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卓球 発祥の地はどこなのか?【4つの説】

卓球発祥の地はどこにあるのか。私が調べた結果、4つの国が浮かび上がってきました。4つの国と説をそれぞれ紹介していこうと思います。

ちなみに、卓球大国と言われる中国は発祥の地候補には入っていません。もちろん日本も入っていません。

説①「インド説」

一つ目の卓球発祥地は、インド。ちょっと意外な国ですよね。現代卓球では、インドの印象はそこまでありません。世界ランキングを見てもインドの選手は上位にはいない印象です。

ネットでは、発祥の地・インド説を支持するブログが多いようです。というのも、ウィキペディアにインドが発祥の地だとする記載があるからです。ウィキペディアには、以下のように記載されています。

卓球の起源はインドのゴッシマテニスという遊戯でそれが1880年代のイギリスに伝わり上流階級の遊びとして広まっていく中でスポーツに発展したものと考えられている。

引用元:ウィキペディア「卓球」

ウィキペディアの「卓球」ページの情報によると、卓球の起源は「インドのゴッシマテニスという遊戯」とされています。それが、イギリスに伝わって現代卓球につながったとされています。

ただし、これはあくまで一つの説でしかありません。卓球発祥の地については、インドの他にも候補があります。

元卓球部の一言
ウィキペディアの情報は不足している部分が多く、ゴッシマテニスとはどのような遊戯で、どのように生まれたのかの記載がありません。ネットで「ゴッシマ」と検索してみると、コトバンクに以下の記載がありました。

 

長方形の木製テーブル中央をネットで仕切り,セルロイド製ボールをラケットで打ち合って得点を競い,勝敗を争う室内競技。

引用元:コトバンク「ゴッシマ」

 

たしかに、「ゴッシマ」は卓球の起源についての言葉のようです。ですが、以下のように続きます。

 

[歴史]
起源については必ずしも明らかではないが,13世紀にフランス貴族の楽しみとして始まったとされる。

引用元:コトバンク「ゴッシマ」

 

説②「フランス説」

二つ目の卓球発祥地は、フランス。私は、この記事をまとめるまでフランスが発祥の地だと思っていました。テニスとの共通点の多い卓球は、なんとなく西洋文化のイメージが強いですよね。

インドの「ゴッシマテニス」が起源で、インドが発祥の地だとする記載のあるウィキペディアですが、実はフランスに起源があるという記載もあります。(一体どっちなんだ…)

卓球の起源は、13世紀にフランスの貴族が娯楽としてはじめた「ジュ・ド・ポーム(手のひらのゲーム)」にさかのぼる。

引用元:ウィキペディア「卓球」

同じページに、「インド説」と「フランス説」が混在していることになります。起源は一つではないということなのか、それともどちらかの情報が間違っているのか…。

共通しているのは、どちらの国でも「娯楽や遊戯として始まった」という点。卓球の起源とされる「ゴッシマテニス」「ジュ・ド・ポーム」は、どちらも遊びであったようです。

卓球は遊びから始まった競技だといえそうです。

元卓球部の一言
起源をどこにするかで発祥の地、発祥の国は変わるのかもしれません。インドにせよフランスにせよ、現代の卓球とは形もルールも違うでしょうからね。

 

どの時点を起源とするのか。この考え方で、発祥の地、発祥の国をどこにするのかは変わります。卓球の原型はテニスですから、テニス発祥の地が卓球発祥の地だということもできます。

 

説③「エジプト説」

三つ目の卓球発祥地は、エジプト。これまた意外な国ですよね。ただし、これはテニスの起源の話。卓球の起源を辿ればテニスに行きつきます。つまり、「卓球の起源=テニスの起源」だと考えられなくもありません。

ウィキペディア情報によれば、紀元前には複数の人間が1つの球を打ち合う球技は存在したようです。

エジプトでは、宗教的な行為としてこのような球技が行われていたようです。遊戯や娯楽ではなく、宗教の儀式の一環だったようですね。紀元前15世紀の壁画にはこの様子が描かれています。

エジプトで発祥したというテニスの原型の球技は、13世紀のフランスで貴族の遊びとして定着し始めます。

元卓球部の一言
テニスは、もともと宗教的な行為だったんですね。これもちょっと意外です。どのような意味があったのかまでは、分かりません。時間の経過と共に、遊びになり、スポーツになっていったのでしょうね。

 

説④「イギリス」

四つ目の卓球発祥地は、イギリス。テニスから卓球が明確に派生したのは、イギリスです。そのためイギリスが発祥の地だとする声もあります。

エジプトで始まった球技がフランス貴族の遊びとなり、やがてヨーロッパの貴族の間でテニスが大流行します。そして、イギリスで卓球の原型が誕生したとされています。

19世紀後半、テニスが盛んに行われていたイギリス。イギリスでは気候の問題でにわか雨の降る日が多かったようです。屋外で行うテニスは、雨が降ったら休止せざるを得ません。

雨が上がるまでの暇つぶしとして、テニスのボールを葉巻の箱のフタで打ち合うミニテニスが始まったようです。室内で行うテニス。まさに卓球につながる球技ですよね。

その後、ラケットなどの用具が進化。ラバーなどが開発されて、現在の卓球になっていったといいます。

テニスから卓球が派生した瞬間を発祥だとするのであれば、発祥の地はイギリスだということができそうです。

元卓球部の一言
貴族の遊びが進化して、やがてスポーツへと昇華していく。こう考えると、貴族の遊びも大事なんだと思わされますね。

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【まとめ】卓球の発祥から現代までの歴史

「卓球の発祥の地はどこなのか?」という疑問について記事をまとめてきました。ここまで書いてきたことをまとめようと思います。

※情報が足りず、一部推測になってしまう点をご了承ください。

紀元前15世紀|エジプトで存在

紀元前15世紀にエジプトでは、宗教行為の一環として「複数人で1つの球を打ち合う球技」が存在していました。この球技は、テニスの起源、ひいては卓球の起源だと推測されています。

 

???|インドで遊戯として広まる?

エジプトで存在した球技が、インドに波及?(もしくはインド独自に発祥?)。インドで行われた球技は「ゴッシマテニス」と言われ、遊戯の一つでした。

※ここは完全に私の推測です。間違っている可能性が多いにあります。エジプトから広まったのが、インドが先なのか、ヨーロッパが先なのか、もしくはインドから独自に発祥したのかは不明です。

 

13世紀|フランス貴族の娯楽として定着

13世紀のフランスで、貴族の娯楽として「ジュ・ド・ポーム(手のひらのゲーム)」が始まる。

 

19世紀後半|イギリスでテニスから卓球に派生

テニスが大流行していたイギリスで、雨天時の暇つぶしとして卓球の原型が誕生。屋内のテーブルで、ボールを打ち合うという現在の卓球にかなり近づきます。

卓球の原型は、娯楽として発祥。その後にスポーツへと変化していきます。

 

20世紀中盤|強い回転が登場

1937年の第11回世界卓球選手権で、はじめて強い回転をかけるプレイが披露されます。現在はラバーによって回転をかけますが、当時はラバーが存在していませんでした。

当時は、指を使ってボールに回転をかける「フィンガースピンサービス」が行われます。アメリカの男子チームが、このサーブを開発・大会で実用します。このサーブを駆使することで、大会で好成績を残します。

あまりに強力で対応できる選手がいなかったため、フィンガーサーブは後のルール改正で禁止となります。

 

20世紀中盤|日本全盛期

1950年代、日本は独自の技術力で革新的な卓球用品を次々と生み出します。その結果、日本の全盛期が訪れます。黄金期と呼ぶ人もいますね。

当時の日本は、より簡単に回転を生み出すことのできる「裏ラバー」「スポンジラバー」「裏ソフトラバー」「表ソフトラバ」「粒高ラバーなど、現代卓球につながる用品を次々と開発します。

当時の日本は、世界選手権の多くの種目で優勝者を輩出することとなります。

 

20世紀後半|中国全盛時代

日本の黄金時代の後、中国が卓球の覇権をとることになります。卓球が初めてオリンピックの種目となった2000年のシドニーオリンピックでは、中国が8個のメダルを獲得します。

その後も、圧倒的な強さで他国を圧倒し続けます。まさに中国1強時代です。この記事を書いている2019年時点でも、中国の覇権は変わりません。

元卓球部の一言
この記事を書いている時点では、卓球といえば「中国が強い」という印象が強いです。世界大会やオリンピックの実績を見てもそれは明らかです。ですが、日本勢も徐々に力をつけてきています。

 

張本智和、伊藤美誠、平野美宇など黄金世代と呼ばれる強くて若い選手が次々と頭角を現してきています。2020年には東京でオリンピックが開催されます。日本勢が中国1強時代を切り崩してくれるのではないかと期待してしまいます。

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