卓球におけるレシーブの種類と特徴をまとめてみました。細かく分けるともっと多いですが、今回は大きく分けて8種類のレシーブを紹介していこうと思います。
基本的なレシーブから、高度なレシーブまで様々です。
卓球 レシーブの種類まとめ【全8種類】
本記事で紹介するレシーブは、全8種類。それぞれどんなサーブに対して使うのか、打ち方のコツも一緒にまとめています。また、打ち方を解説している動画もそれぞれ掲載させていただいています。
①ツッツキ
ラケットの打球面を上に向けて、ボールの下をこするようにして打ちます。下回転のかかった守備的な種類のレシーブです。
レシーブの基本はツッツキ
相手のサーブに対して、下回転をかけて返すのがツッツキです。レシーブの種類の中でも使用頻度が高く、レシーブの基本テクニックということもできます。
卓球初心者の方が最初に覚えるレシーブは、ツッツキです。ツッツキは最初に覚える基本のレシーブですが、トップ選手も多用するレシーブでもあります。
基本は対下回転だけど、回転が不明な時にも有効
ツッツキは、基本的には下回転サーブに対して使うことが多いです。ですが、相手の回転が分からない時にも有効なレシーブでもあります。強い回転をかけることで、相手の回転を上書きして返球することができます。
ただ、上回転系のサーブに対してツッツキは禁物。浮ついてオーバーするか、相手にチャンスボールを与えることにつながってしまいます。
低く打つのがポイント
ツッツキを打つ時のポイントは、ボールを浮かせないこと。ラケットの面を上に向けるツッツキは、油断するとボールが高くあがりがち。高いボールは相手に強打される恐れがあります。
そのため、ツッツキを打つ時はなるべく低く打つことを意識しましょう。回転が分からないサーブをレシーブする際は、下回転を強くかけて相手のエンドライン近くに深く長く返すようにしましょう。
②ドライブ
ラケットの打球面を下に向けて、ボールの上側をこすり上げるようにして打ちます。上回転のかかった攻撃的な種類のレシーブです。
ロングサーブに有効
長いサーブに対しては、ドライブでレシーブするのが基本です。レシーブからドライブで攻撃することで、試合展開をコントロールしやすくなります。
攻撃的なレシーブにするためのポイントは、、高い打点で早めに打つこと。インパクトの瞬間が遅れると、相手に3球目攻撃の余裕を与えることになってしまいます。
レシーブからドライブを打つためには、「ロングが来たらドライブを打つ」という心構えが大事です。心の準備をしておくことで、ドライブを打つ体勢を早く整えることができます。
対下回転・対上回転にも有効
ドライブは、下回転系、上・横回転系、どちらの種類の回転にも対応できるレシーブです。
下回転サーブに対しては、相手の回転に負けないように回転量多くループ気味に打つと打球は安定します。回転に負けてしまうと、ネットミスしてしまいます。
上・横回転サーブに対しては、ボールが上に上がらないように面を下に向けてかぶせぎみに打ちます。ループドライブというよりは、スピードドライブ寄りの打ち方ですね。
ショートサーブに対しては台上ドライブ
ロングサーブに対してドライブが有効。と書きました。ですが、台上で2バンするようなショートサーブにおいてもドライブを打つことができます。それが台上ドライブです。
斜め上方向にスイングしながら、上回転をかけていきます。台上でのドライブは、どうしても回転量が少なくなります。そのため、台上ドライブは通常のドライブよりも角度調整がシビアになります。
相手の回転量を見極めて、ラケットの角度を調整して打つ必要があります。強烈な下回転がかかっている場合は、無理せずにツッツキでレシーブするというのも一つの手です。
WRMのやっすんさんは、台上ドライブの打ち方を動画で解説されています。
③ストップ
サーブの勢いを吸収して、ネット際に落とすレシーブです。相手の意表を突くことのできる種類のレシーブだといえます。
下回転・横下回転に有効
ストップは、下回転や横下回転に有効なレシーブです。インパクトの瞬間にひじを少し伸ばし、ラケットを止めるようにボールに軽く当てて勢いを吸収します。その名の通り、まさにストップ。
足の踏み込みがポイント
ストップを打つ時のポイントは、どれだけ足を深く踏み込めるか。上体をどれだけボールに近づけることができるかが重要になってきます。
足の踏み込みが浅いと手だけで打つことになり、打球は不安定になります。顔をボールに近づけるつもりで踏み込んでいきましょう。
切れたストップがベスト
打球する瞬間に、ラケットを下にスイングしてボールを強くこすります。下回転がかかったストップによって、相手のミスを誘いやすくなります。
④フリック
バウンド頂点を払うように打つレシーブ。ショートサーブに対しても有効な攻撃的な種類のレシーブです。
上回転・横回転に有効
フリックレシーブが有効なのは、主に上回転と横回転のサーブ。サーブの回転にラケット面を合わせて強く弾きます。
その一方で、下回転系サーブに対しては向きません。弱い下回転なら角度調整でフリックできる場合もありますが、強い下回転に対するフリックはミスする確率が高くなります。
ボールに身体を近づけるのがポイント
ストップやツッツキなどと同じく台上処理の一つであるフリック。それらと同様に、上体を近づけて打つことで打球は安定します。
体をボールに近づけ、ラケットの面を合わせて強く弾きます。この時、ひじを支点にしてコンパクトスイングすると打ちやすいです。また、手首を強く返すことでボールの威力を高めることができます。
ただ、焦って自滅しないように注意が必要です。攻める時もクールに落ち着いて攻めましょう。
⑤チキータ
バックハンドのテクニックの一つ。内に曲げた手首の返しによって、横回転をつけて返球します。
横回転に有効
チキータは、主に横回転の打球に対して打ちます。横回転サーブに対して、逆の回転をかけて返球します。逆回転をかけて返すチキータを逆チキータと呼ぶこともあります。
攻撃的で高度なテクニック
チキータは、バックハンドで横回転をつけて返すという高度なテクニックです。ラケットの精細なコントロールが必要とされるため、中級者以上が使うイメージが強いですね。
習得するのは難しいですが、チキータを習得することができれば攻撃の手段が増えます。ぜひチャレンジしてみてください。
テイクバックがポイント
チキータを打つ時のポイントは、十分なテイクバックをとること。短い範囲でスイング速度を高める必要のあるチキータは、手首をしっかりと曲げた十分なテイクバックが重要となってきます。
テイクバックが不十分だと、回転をうまくかけることができません。
チキータの打ち方がかなり分かりやすく解説されているので、チキータにチャレンジしようと思っている方はぜひチェックしてみてください。
⑥スライド
横回転サーブに対して、ラケットを横にスライドさせて打つレシーブです。横回転に対して、逆横回転をかけて返球する方法ですね。順回転をかけて返す方法もあります。
攻撃的なレシーブではなく、守備的なレシーブです。様子見して相手の出方をうかがったり、コースを狙って相手のミスを誘うようにして使います。
WRMの動画では、「横下流し」「横上流し」の2種類を紹介されていますね。(※「スライド=流し」という認識でOKです。…合ってるかどうか不安になってきました。…間違ってたらすみません。)
⑦ナックル
ナックル(無回転)サーブに対して使うのが、ナックルレシーブ。ラケットの角度は、通常のラリー時とほぼ同じか、若干上向きです。
ナックルレシーブを打つ上での注意点は、サーブの回転を見極めること。ナックルサーブだと思っていたボールが下回転だった場合、ボールは浮ついてしまいます。
「ナックルだ」ときちんと回転を見極めた上で、ナックルレシーブを打つようにしてください。
ナックルサーブは下回転サーブと同じフォームで出すため、若干下回転がかかっている場合があります。角度を間違えるとネットミスにつながってしまいます。そのため、角度を調整して打つ必要があります。
⑧スマッシュ
高いサーブ、回転の弱いサーブなど、甘いサーブに対してはスマッシュでレシーブするのもありです。チャンスボールに対しては果敢に攻めていきましょう。
ただし、高いサーブであっても回転が強い球に関してはスマッシュではなくドライブで回転をかけて打つのが無難です。
たとえ高くても、強烈な回転がかかっている場合にはオーバーミスやネットミスにつながる場合があります。スマッシュでレシーブする際は、「回転が弱い」「高い」ボールに限定するようにしましょう。