バックドライブの打ち方について、動画をもとに記事をまとめてみました。「基本の打ち方」「対下回転の打ち方」「安定化」をそれぞれまとめています。
記事下には、バックドライブの参考になる動画を5つまとめています。ぜひ動画もチェックしてみてください。
基本のバックドライブの打ち方【5ステップ】
バックドライブの打ち方の基本を5ステップにまとめてみました。上に貼り付けたBUTTERFLYの解説動画と一緒にポイントとコツを紹介していきます。
①スタンス
引用元:究める!シリーズ⑤ バックハンドドライブ|岸川聖也(ファースト)
肩幅よりも足を少し広げて、ひざを少し曲げます。体を反らさないように、つま先に体重を乗せて少し前傾姿勢にします。これが、バックドライブの基本スタンスです。低い姿勢で少し前傾にすることで、足の出だしが早くなります。
卓球台との距離は、ラケット1本分くらい。バックドライブを打つ時は、基本前陣が多いです。
- 肩幅よりも少し広めに足を広げる
- ひざを曲げる
- つま先に体重を乗せて前傾姿勢
- 低い姿勢
- 卓球台との距離はラケット1本分が理想
②バックスイング
引用元:究める!シリーズ⑤ バックハンドドライブ|岸川聖也(ファースト)
ひじを体から離し、打球面をかぶせてバックスイングします。
バックスイングと同時に、左足に体重を乗せます。手首を内側にひねるようにして、ラケットを体の前に持ってきます。ラケットは、体の正面からズボンの左ポケットのあたりまで引きます。
より威力のあるバックドライブを打ちたいのであれば、右肩を相手に見せるようにして体の左外側までラケットを引くようにします。剣客の使う抜刀術のような構えですね。
バックドライブをこれから覚える、または覚えたての方は、ラケットの位置は体の正面か、ズボンの左ポケットあたりにしておくことをおすすめします。
- ラケットの打球面はかぶせる
- バックスイングと同時に左足に体重を乗せる
- 手首を内側にひねる
- ラケットの位置は、体の正面~ズボンの左ポケットのあたり
- 威力を上げたい時のラケットの位置は、体の左外側あたりまで引く
③スイング
引用元:究める!シリーズ⑤ バックハンドドライブ|岸川聖也(ファースト)
手首を利かせてボールを擦るようにして打球します。バック側に向けたラケットの先が、打球方向に向かうようにスイングします。スイング方向は斜め上方向です。
バックスイング時に左足に乗せていた体重を、右足に移動させながらスイング。左から右に腰を鋭く回転させるようなイメージです。
スイングはひじを支点にして、斜め上に強く振り上げます。この時、内側にひねっていた手首をスイングと同時に返すことで打球に威力を上乗せすることができます。
ひじを支点にして、前腕→手首という順番で動かすようにします。手首が先行して動かないように注意が必要です。また、スイング時にひじを動かさないように意識することで打球は安定します。
- 左足に乗せていた体重を右足に移動させる
- 左から右に腰を回転させる
- ひじを支点にして、前腕→手首の順番でスイング
- 内側にひねっていた手首を戻す
- ひじを固定して動かさない
スイング時に手の甲が相手に常に見えているようにスイングすると、打ちやすいです。打ち方のコツを掴んだら、上で紹介しているような手首のスナップを利かせて打つ方法にチャレンジしてみてください。
④インパクト
引用元:究める!シリーズ⑤ バックハンドドライブ|岸川聖也(ファースト)
インパクトの瞬間にラケットをギュッと握ることでスイングスピードが上がって、回転量が増えます。
打球点は、頂点か頂点よりも前で打つのが基本です。ただし、バックドライブに不慣れで回転がなかなかかけられないという方は、頂点後のボールが落ちてきたあたりを狙うのもありです。
打点を遅くすることで、回転をかけやすくなります。打ち方に慣れてコツを掴んできたら、徐々に打点を早くするようにしましょう。
- 手首を利かせて回転をかける
- インパクトの瞬間に、ラケットをギュッと握ってスイングスピードアップ
- 打球点は頂点か頂点前が基本
- 慣れないうちは、打点を遅くして打ち方のコツをつかむ
打ち方のコツを掴むまでは、上で書いたように打点を遅くして回転をかけるようにしていました。
⑤フォロースルー
フォロースルーの基本は、打ったらすぐ基本スタンスに戻す。相手の返球に備えるようにします。
バックドライブに限らず、どの打法にもいえるコツです。基本的なことですが、大事なポイントです。
- 打ったらすぐ戻る
遠足は家に帰るまでが遠足。卓球におけるラリーもポイントをとるまでがラリーです。次の球に備えることを忘れないようにしましょう。
対下回転のバックドライブの打ち方【5つのコツ】
上で紹介したのは、対上回転に対するバックドライブの打ち方のコツ。ここから紹介するのは、ツッツキなど”対下回転”に対するバックドライブの打ち方のコツです。
基本は上で紹介した打ち方ですが、そこに加えて下回転に負けないようなコツを5つ紹介します。
①スタンスを広くとって、広く構える
引用元:究める!シリーズ⑩ ツッツキに対するバックハンドドライブ|高木和卓(東京アート)
対下回転のバックドライブのスタンスは、上で紹介した基本の打ち方と同じです。ただ、より注意してほしいのは姿勢の低さ。
スタンスを広くとって姿勢を低くすることで、相手の下回転に負けないバックドライブを打つことができます。
②ラケットと一緒に身体を沈ませる
引用元:究める!シリーズ⑩ ツッツキに対するバックハンドドライブ|高木和卓(東京アート)
低い姿勢からひじを体から話、手首をひねってバックスイングします。ラケットと一緒に身体を深く沈ませます。
対下回転のバックドライブは、対上回転と比べて「下から上」の力が必要になります。相手の回転に負けないように、しっかりと体を沈ませる必要があるわけですね。
体を深く沈めて、スイングと同時に体を浮き上がらせるようにして打ちます。
③打球点は、頂点より後
引用元:究める!シリーズ⑩ ツッツキに対するバックハンドドライブ|高木和卓(東京アート)
対下回転のバックドライブの打球点は、頂点よりも後。ボールが落ちてきたあたりを狙うようにします。
打球点を遅くしてボールを体に引き寄せることで、回転をかけやすくなります。相手の下回転に負けない強力な上回転をかけることができます。
打ち方のコツを掴んでから、徐々に低いボールを打つようにします。
④ラケットの角度はほぼ垂直
引用元:究める!シリーズ⑩ ツッツキに対するバックハンドドライブ|高木和卓(東京アート)
対上回転のバックドライブを打つ時には、ラケットの角度は下向き。一方、対下回転のバックドライブを打つ時には、ラケットの角度はほぼ垂直をイメージした方が成功しやすいです。
ほぼ垂直の角度で、下から上に振り上げる。こうすることで、相手の下回転に負けない上回転を生み出すことができます。
また、スイングスピードを上げるように意識してみてください。「スイングスピードの速さ=回転の強さ」です。スイングスピードが速いほど、打球の回転量は上がります。
⑤相手コートの真ん中あたりを狙って安定性を上げる
引用元:究める!シリーズ⑩ ツッツキに対するバックハンドドライブ|高木和卓(東京アート)
BUTTERFLYの動画に出演されている高木選手の狙うコースは、「真ん中か、エンドライン寄り」。このコースを狙うことで、バックドライブのミスを減らすことができるようです。
狙うところは相手コートの真ん中か少し白線の方(エンドライン寄り)を狙って打っています。
もちろん深いところを狙った方が点数にはなるんですけど、オーバーミスもしちゃうし、ボールがどこに行くか分からないので
相手コートの中央あたりを狙うことで、オーバーミスの確率を落とすことができます。相手の回転の影響もあるので、高木選手の言う通り真ん中あたりを狙うのが無難です。
バックドライブが安定する3個のコツ
BUTTERFLYの動画から、バックドライブが安定する3つのコツを紹介します。各コツごとに、加藤選手のコメントも一緒に紹介しますね。
①ラケットは台よりも高く構えておく
引用元:卓レポ2017/05 特集加藤美優が教えるバックハンドドライブ
安定化一つ目のコツは、バックスイングがスムーズに取れるように、ラケットは台よりも高く構えておく。
バックスイングがスムーズになれば、それだけ打球は安定します。加藤選手は、動画内で「わきを空けて体から適度に離しラケットを高く構えます」とコメントされています。
②手首をひねりすぎず、ラケットを小さめに引く
引用元:卓レポ2017/05 特集加藤美優が教えるバックハンドドライブ
安定化二つ目のコツは、手首をひねりすぎないよう注意し、ラケットを小さめに引いて打球面をかぶせる。
手首のスナップを利かせれば、回転量は増えます。ですが、手首に頼りすぎると打球は安定しません。しっかりと前腕でスイングすることで、打球は安定します。
加藤選手は、動画内で「ボールをこすれるよう打球面をしっかりかぶせてバックスイングします」とコメントされています。
③前腕中心にコンパクトにスイング
引用元:卓レポ2017/05 特集加藤美優が教えるバックハンドドライブ
安定化三つ目のコツは、。前腕中心でコンパクトにスイングし、打ち終わりまでひじのゆとりを保つ。
ひじをあまり動かさず、ひじを支点にしてコンパクトスイング。ひじが動くと、ラケットがブレて安定して打ちにくくなります。
動画内の加藤選手は、「腕全体を動かすのではなく前腕を中心にしてコンパクトにスイングします」。
参考になる動画集
バックドライブの打ち方の参考になる動画を集めてみました。上でも掲載しているBUTTERFLYの動画をはじめ、WRM、Lili PingPong Channelがそれぞれバックドライブの打ち方の解説動画をアップされていますね。
他にも、数多くの卓球関連のチャンネルがバックドライブの打ち方動画をアップしていました。以下では、個人的に特に参考になった動画を5つ掲載させていただこうと思います。
究める!シリーズ⑤ バックハンドドライブ|岸川聖也(ファースト)
BUTTERFLYの動画。岸川選手がバックドライブの基本の打ち方について解説してくれています。バックドライブをこれから習得する、もしくは習得したての初級者の方向けの動画内容になっています。
BUTTERFLYの動画は、短くコンパクトにポイントがまとめられていて簡潔に分かりやすいですね。
究める!シリーズ⑩ ツッツキに対するバックハンドドライブ|高木和卓(東京アート)
続いてもBUTTERFLYの動画。こちらは高木選手が”対下回転”のバックドライブの打ち方を解説してくれています。
打ち方のコツ・ポイントについては、本記事前半でまとめています。
卓レポ2017/05 特集加藤美優が教えるバックハンドドライブ
さらに、BUTTERFLYの動画。加藤選手がバックハンドドライブを安定させるコツについて解説してくれています。
バックハンドが安定しない、失敗が多いという方はぜひこの動画をチェックしてみてください。
バックドライブのコツ(ツッツキ打ち)【卓球知恵袋】
卓球知恵袋でお馴染みのWRMのぐっちぃさんによるバックハンド解説動画。ツッツキ(下回転)に対するバックドライブのコツを紹介してくれています。
腕の使い方、打球点、ラケットの出し方、重心移動の仕方について、詳しく解説してくれています。いつもながら、WRMの解説動画は詳しくて分かりやすいです。
卓球動画 バックドライブの打ち方!元日本リーガー森下選手と基本の「き」
最後に紹介するのは、Lili PingPong Channelのバックドライブ解説動画です。元日本リーガーの森下選手と、村田コーチ、櫻井コーチの三人が打ち方のコツについて解説してくれています。バックドライブの打ち方の基本についての解説動画ですね。
動画時間は17分と長め。その分細かく打ち方を説明してくれています。シェークハンドだけでなく、ペンホルダーの打ち方も解説してくれているのが親切です。