オリンピックの年齢制限についてまとめてみました。オリンピックは各競技ごとに細かく年齢制限が決められています。
本記事では、年齢制限が作られる理由、卓球の年齢制限について紹介していきます。
オリンピック自体に年齢制限はないけど…
オリンピックは年齢制限を設けていない
健康上の理由でIF(International Federation:国際競技連盟)の競技ルールに定められている制限以外には、オリンピック競技大会に参加する競技者に年齢制限はない。」
引用元:日本オリンピック委員会
上記の文言を見てもらえれば分かると思いますが、オリンピック自体は出場選手の年齢制限を設けていません。ただ、実際には年齢制限にひっかかって出場できない選手が存在しています。
例えば、トリノオリンピックでの活躍が期待された浅田真央選手は年齢制限に満たないとして出場することができませんでした。
競技によっては年齢制限がある場合がある
オリンピック自体は年齢制限を設けてはいないのですが、各競技ごとに存在する国際競技連盟が年齢制限を設けている場合には、その制限が適用されるということなんです。
浅田真央さんの場合は、国際スケート連盟が年齢制限を設けていたので、オリンピックに出場できなかったということですね。
オリンピック競技の中には、年齢制限のある競技とそうでない競技が存在します。ここで疑問なのは、なぜ年齢制限が作られているのか。
年齢制限がある理由
競技によっては年齢制限がある理由。それは、選手の健康面への配慮から。
例えば、フィギュアスケートの場合。技が複雑化した近代においては、身体が未成熟のままトリプルアクセルなどの危険な技を連発することで、故障してしまうことを防いでいるんですね。
つまり、危険の伴う競技に関しては健康面の理由から年齢制限が作られているということになっています。
フィギュアスケートの他には、体操、ボブスレー、飛び込みなどに年齢制限が設けられています。理由を聞くと、「たしかに」と納得できますよね。
年齢制限のある競技一覧
以下では、年齢制限のある競技を一覧でざっとまとめてみました。競技によっては、かなり細かく年齢制限が設定されていますね。この制限に数十日足りずに、オリンピック出場を逃す選手は多いようです。
フィギュアスケートの浅田真央選手は、87日足りずにトリノオリンピックに出場できませんでした。紀平梨花選手に至っては、わずか21日足りずに平昌オリンピック出場を逃しています。
夏季オリンピック
16歳以上
■体操女子
15歳以上
■新体操
16歳以上
(※開催年の12月31日までに規定年齢に達すること)
■飛び込み
15歳以上
(※他の国際水泳連盟管轄の競泳、シンクロ、水球などは年齢制限なし)
■ボクシング
17歳~34歳
■テコンドー
(※リオオリンピックでは、1999年12月31日以前生まれという年齢制限あり)
■サッカー
23歳以下
(※大会開催年の1月1日時点で規定年齢以下であること)
(※オーバーエイジが最大3名まで可)
体操、飛び込み、ボクシングなど、素人目に見てもけがする危険のあるスポーツには年齢制限が設けられていますね。
冬季
(※開催前年の6月30日までに15歳になっていること)
■ボブスレー
18歳以上
夏季に比べると、冬季オリンピックは年齢制限のある競技が少ないですね。意外に思ったのは、スキージャンプに年齢制限がないこと。素人目に見たらかなり危険に思えるのですが…。
年齢制限は各競技の団体ごとに決めているので、オリンピックで統一された基準はないんですよね。
卓球に年齢制限は…
ここでようやく本題。オリンピックの卓球競技に年齢制限はあるのか。ずばり、卓球には年齢制限がありません。
その理由は、競技に危険性がほぼないから。体操、飛び込み、ボクシングなど年齢制限のある競技と比較してみれば分かりやすいですね。
卓球のスマッシュがいくら強烈であっても、小さなプラスチックのボールを打ち合うので、人間の骨を折るような威力はありません。そのため、オリンピックの卓球競技には年齢制限が設けられていません。
若い選手の将来のためにもなる
年齢制限がないということは、卓球好きの一人としてはうれしい限り。というのも、若い選手が大きな舞台で活躍できるということは、それだけ将来の可能性が開けるからです。
愛ちゃんのニックネームで親しまれている福原愛選手も15歳という若さで2004年のアテネオリンピックに出場しました。その後、2012年ロンドンオリンピックで女子団体のメンバーとして銀メダルを獲得。2016年のリオオリンピックでも銅メダルを獲得しました。
史上最年少でメダリストとなった伊藤美誠は〇〇歳だった
黄金世代の一角といわれる卓球女子の伊藤美誠選手。彼女は、2016年のリオオリンピックに出場。女子団体のメンバーとして銅メダルを獲得しました。
オリンピック卓球競技の史上最年少の15歳でメダリストとなりました。年齢制限がないからこその最年少記録ですね。この経験は、伊藤美誠選手の成長に大きく影響しました。
伊藤美誠選手は、リオオリンピック出場後に周囲のプレッシャーからか調子を崩してしました。
ただ、そんな苦境を乗り越えて現在はさらに強く成長しました。2018年11月に行われたスウェーデンOPでは劉詩ブン、丁寧、朱雨玲という中国の主力選手を連続で破って優勝を果たしました。
伊藤美誠選手の飛躍は、リオオリンピックの出場経験が大きく影響しているのは言うまでもありません。若くしてオリンピックという大舞台に出場するという経験は、間違いなく選手の成長の糧になります。
この記事を書いている現時点で伊藤美誠選手はまだ18歳。まだ全盛期はこれからです。2020年の東京オリンピックでは、さらなる活躍が期待されています。
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