卓球における必殺技といえば、「スマッシュ」を思い浮かべる人も多いと思います。ですが、そんなスマッシュに対して苦手意識を持っている人は少なくありません。
以下では、スマッシュを簡単に打つコツをまとめてみました。スマッシュに対する苦手意識が少しでも軽減できれば幸いです。
卓球スマッシュを簡単に打つ5つのコツ
- ①スマッシュ=必殺技という意識を捨てる
- ②大振りしない
- ③70%の力で打つ
- ④頂点で打つ
- ⑤チャンスボールしか打たない
①スマッシュ=必殺技という意識を捨てる
一つ目のスマッシュを簡単に打つコツは、「スマッシュ=必殺技という意識を捨てる」。
「必殺技」という意識がミスを生む
チャンスボールに対して打つスマッシュは得点率が高く、ノータッチを狙うこともできます。このことから、スマッシュを必殺技のように意識して打っている人も多いと思います。
ですが、必殺技だと思えば思うほどスマッシュを打つときのプレッシャーは重くなり、ミスも増えます。スマッシュに苦手意識を持っている人は、「スマッシュ=必殺技」を捨てて、「スマッシュ=強めのフォアハンド」くらいに考えるのが良いと思います。
そうすることで、余計なプレッシャーはなくなり、スマッシュを簡単に打てるようになるはずです。
スマッシュとフォアハンドの基本は同じ
「スマッシュ」は、「フォアハンドの強打」と同じです。フォアハンドを強く打てば、それはスマッシュとなります。基本的な動作はほぼ同じで、力加減が違うだけです。
スマッシュが苦手という方でも、フォアハンドのラリーは問題ないという方は多いと思います。同じ技術なのに、なぜスマッシュにだけ苦手意識をもってしまうのか。
それは、「スマッシュ=必殺技」のように特別視しているからです。スマッシュもフォアハンドも基本は同じです。スマッシュミスが多いという方は、「強めのフォアハンドを打つ」というくらいの意識をもって望めば、ミスは少なくなると思います。
②バックスイングはいらない
二つ目のスマッシュを簡単に打つコツは、「バックスイングはいらない」。
バックスイングのメリット・デメリット
スマッシュの威力を出すためには、大きくバックスイングをとって力をためて、打球します。インパクトと同時に体重移動をすることによって、ボールに力が加わって威力が増します。
スマッシュの基本は、通常よりも大きなバックスイングをとることです。卓球の技術書にも、そう書いてあることがほとんどです。
バックスイングを大きくとることによって、ボールの威力が増すのは事実です。ですが、大きくバックスイングをとればとるほどラケットのコントロールは難しくなります。
振り遅れたり、ラケットの軌道がぶれてエッジにあたってミスしてしまうこともあります。
ミスを減らしてスマッシュを打つなら、バックスイングはいらない
簡単にスマッシュを打つコツは、バックスイングをほぼとらないことです。バックスイングをとらずに、コンパクトにラケットを振る。威力は落ちますが、コントロールは簡単になります。
技術書に書かれているような基本からは逸れますが、ミスが多い人は「バックスイングをとらない」を意識して打ってみてください。より簡単にスマッシュを打つことができるはずです。
③70%の力で打つ
三つ目のスマッシュを簡単に打つコツは、「70%の力で打つ」。
一つ目で紹介した「スマッシュ=必殺技という意識を捨てる」というコツにも通じるコツです。スマッシュを打つ力を抑えることで、ミスは少なくなり、より簡単に打つことができるようになります。
全力スマッシュはデメリットが多い
スマッシュミスが多い人の特徴で多いのが、「全力の力を込めて打っている」点。その一撃で得点を決めようとするあまり、スマッシュに全力の力を入れてしまう人が多いです。かくいう私もその中の一人でした。
全力で打てば、たしかに威力は上がります。メリットもあるのですが、それ以上にデメリットが多いんです。全力スマッシュのデメリットを一覧でまとめてみました。
- 打球が安定せず、ミスが増える
- コースを狙う余裕がなくなる
- 返された時に体勢を立て直しにくい
力加減の目安は70%くらい
全力でスマッシュを打つことよりも、力を抑えてスマッシュを打つ方がミスは減ります。コースを狙う余裕も出てくるので、得点力を上げることもできます。
力加減の目安は、70%くらいです。70%は威力に力を注いで、残り30%は「コースを狙う」「体勢を立て直す」ことに意識を向けましょう。
④頂点で打つ
四つ目のスマッシュを簡単に打つコツは、「頂点で打つ」。
角度的に簡単に入る
スマッシュが入りやすい打球点は、頂点です。ボールが上がりきったところを、叩きつけるように打球することで、角度的に相手コートに入りやすくなります。そのため、ネットミス、オーバーミスも減ります。
さらに、ボールが上がりきる頂点はボールの上下の動きが一瞬止まります。そのため、より簡単にラケットで捉えやすくなります。
打球の頂点を打つことは、スマッシュだけでなく通常のフォアハンドを安定させるコツとも共通していますね。
頂点が高すぎる場合は、打ちやすい打点で
スマッシュの理想の打点は、頂点です。ですが、ボールが高すぎて頂点で打てない場合があります。むしろその場合の方が多いかもしれません。試合では、自分の打ちやすいボールが来るとは限りません。
頂点で打てない場合は、自分の打ちやすい場所で打球するようにしてください。ストライクゾーンは人それぞれ。身体の少し前だったり、横だったりします。「ここ打ちやすいな」という場所は誰にでもあります。
そんな自分のストライクゾーンまで、フットワークを使って移動。そして、打ちやすい場所でスマッシュを打ってください。
⑤チャンスボールしか打たない
五つ目のスマッシュを簡単に打つコツは、「チャンスボールしか打たない」。※ある意味極論なので、参考程度に読んでいただければ幸いです。
打ちやすいボールだけにスマッシュ!
スマッシュを簡単に打つ方法の中で一番単純なのは、打ちやすいボールしか打たないこと。チャンスボールであればあるほど、スマッシュはより簡単になります。チャンスボールでもないのに、力を入れてスマッシュしようとするからミスが多くなります。
チャンスボールを想定してスマッシュを打つ
「チャンスボールが来た!スマッシュ打とう!」と考えるよりも、「スマッシュボールが来るかも、来たらスマッシュ打とう!」と考えた方が、気持ちの準備ができるので動作も早くなります。
チャンスボールが来ることをあらかじめ想定して、スマッシュという選択肢を用意しておく。そうすることで、動作は早くなり、より打ちやすい場所でスマッシュを打つことができるようになります。
チャンスボールを想定しやすいのは、サーブ3球目攻撃。例えば、下回転にみせかけたナックルサーブを打つ場面。相手がナックルサーブを下回転だと思い込んでツッツくと、ボールは浮いてチャンスボールが生まれます。
自分の打球に対して、相手がどう動くか。あらかじめ想定しておくことで、より簡単にスマッシュを決めることができます。これは、スマッシュだけでなく、どんな打ち方にも共通していることです。
参考になる動画
【卓球初心者】強いインパクトのスマッシュの打ち方のコツ
スマッシュの打ち方【卓球知恵袋】
スマッシュは一番簡単な基本技術
スマッシュを簡単に打つコツについて、コツをまとめてきました。そのコツの中でも、最も重要なのが「スマッシュ=必殺技という意識を捨てる」こと。上でも書きましたが、スマッシュを特別視することで余計な力が入って、ミスにつながります。
スマッシュは特別な必殺技ではありません。ツッツキ、ドライブなどの基本の打ち方と同じです。実際、基本動作はフォアハンドと同じです。卓球の技術の中で一番最初に覚えるフォアハンドと基本は同じ動作。
浮ついたチャンスボールに対して、フォアハンドを打つ技術です。そう考えると、通常のフォアハンドよりも難易度が低く、簡単に思えてきますよね。
それなのにも関わらず、スマッシュに苦手意識を持っているということは、やはりスマッシュに対して特別視している人が多いということなのだと思います。
この練習が正しいものなのかどうかは分かりません。ですが、この練習があったからこそ、私は「スマッシュ=フォアハンド」という意識を持てたのだと思います。
卓球のスマッシュの最高速度は?【スピードは東海道新幹線と同等】
■関連記事
→卓球スマッシュの打ち方・コツまとめ【入らない方必見】