卓球サーブ注意点まとめ【ルール&戦術】

サーブを打つ時の注意点をまとめてみました。「ルール上の注意点」「戦術的な注意点」に分けて解説していきます。

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卓球のサーブ【ルール上の注意点】

  • ①手のひらでボールを隠さない
  • ②ボールを体で隠さない
  • ③トスが上がりきる前に打たない
  • ④トスを上げる位置
  • ⑤ラケットの位置
  • ⑥16cm以上のトス
  • ⑦天井や照明に当たるのはNG
  • ⑧ダブルスは対角線に打つ
  • ⑨ダブルスのサーブの順番に注意する

①手のひらでボールを隠さない

トスを上げる前の注意点です。トス上げする際は、手でボールを握るように隠してはいけません。手のひらを開き、ボールが相手に見えるようにする必要があります。

過度に隠していると判断された場合は、警告されたりフォルト(失点)とされる可能性もあります。

元卓球部の一言
手のひらをパッと開いたら、ボールが手からこぼれてしまうと心配する人もいるかもしれません。手のひらを開くといっても、手をそらすほどに開く必要はありません。ボールが相手に見える程度に開いてあれば問題ありません。

 

②ボールを体で隠さない

トスを上げた後、ボールをインパクトする瞬間は身体や衣服でボールを隠してはいけません。トス上げ後のフリーハンドは、素早く引いてボールを相手に見せる必要があります。

ボールと相手の間に障害物(手、腕、衣服など)をはさむ行為は、ルール違反とみなされます。いわゆるボディハイドサーブというやつですね。以前はボディハイドサーブが認められていましたが、2002年のルール改正から禁止事項となりました。

トス上げしたボールを体で隠さないように注意する必要があります。

元卓球部の一言
かつてボディハイドサーブで世界を制した選手がいました。サーブの名手と言われた劉国梁です。アトランタ五輪の金メダリストですね。劉国梁は2002年のルール改正の影響を最も受けた選手といっても過言ではありません。

ボディハイドサーブが禁止されて間もなく現役を引退しています。ボディハイドサーブについて詳しく知りたい方は以下の記事をチェックしてみてください。

卓球サーブのルール 隠す行為は反則【禁止された理由】

 

③トスが上がりきる前に打たない

サーブのトスが上がりきる前に打つ行為も禁止です。ルール上は、ボールが上がりきって落下している時に打つ必要があるとされています。

元卓球部の一言
テニスでは、ボールをトスしてすぐに打つ打つクイックサーブというものがあります。これは、卓球ではルール違反となります。

 

④トスを上げる位置

サーブのトスを上げる位置は、自陣のエンドラインよりも後ろである必要があります。また、台よりも上の位置で上げなくてはいけません。台上からトス上げしたり、台の下からトス上げする行為はルール違反です。

ポイントとなるのは、体の位置ではなくボールの位置。ボールがエンドラインよりも後ろで台よりも上である必要があります。その条件さえクリアできていれば、足や体が台の下にあっても、サイドラインにあっても問題ありません。

元卓球部の一言
トス上げ位置に縛りがなければ、サイドラインでトスを上げていきなり強打するなんていいうこともできてしまいますからね。そうならないために、きちんとルールで定められています。

 

⑤ラケットの位置

トスを上げたボールの位置は、台の上である必要があります。ですが、ラケットの位置に関してはルールはありません。トスを上げた時に台の下にラケットがあっても問題ありません。

元卓球部の一言
以前は禁止されていたようですが、ルール改正によってラケットの位置は問題なくなりました。卓球って結構頻繁にルール改正されてるので、注意が必要です。久しぶりに試合に出たら無意識にルール違反しまくってた…なんてことになりかねません。

 

⑥16cm以上のトス

トスは16cm以上である必要があります。それ以下だと、ルール違反になります。16cmの目安は、卓球台のネット。ネットの高さは15.25cm。ネットよりも高くトスを上げることに注意する必要があります。

元卓球部の一言
厳密に16mを測っている審判はいないので、グレーゾーンのトスは存在します。極端に低くない限り審判に注意されることはほぼないのが現状だといえます。

 

⑦天井や照明に当たるのはNG

トスしたボールが体育館の天井や照明に当たった場合は、その時点で失点となります。2メートル以上高く上げるようなハイトス(投げ上げ)サーブをする際は、天井の高さに注意する必要がありますね。

元卓球部の一言
私の経験上、体育館の天井に当たるような高いサーブは見たことがありません。ただ、強打がエッジに当たって天井まで届いたという場面は一度見たことがあります。サーブと同じく、その場合も失点扱いとなります。たとえボールがコートに入ったとしても失点です。

 

⑧ダブルスは対角線に打つ

画像

ダブルスの場合は、自分のコートの右半面から、相手コートの左半面(自分から向かって左)に打つ必要があります。センターライン上ならイン。センターライン外ならアウトとされます。

元卓球部の一言
シングルスの場合は、どこからどこに打っても問題ありません。ですが、ダブルスとなるとサーブを打つコースは決まっています。初めてダブルスをするという方は十分注意しましょう。

 

⑨ダブルスのサーブの順番に注意する

ダブルスで注意したいのは、コースだけではありません。サーブの順番も要注意なポイントです。ダブルスの場合は4人で順番にサーブ交代を行っていきます。

ポイントは、レシーブをした後にサーブを打つということ。レシーブを2本打った後に、今度は自分が2本サーブを打つことになります。

言葉では説明しにくいので、詳しくは以下の記事を参照してください。

卓球 サーブのルール解説【対角線・トス・順番・ダブルス・シングルス】

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卓球のサーブ【戦術的な注意点】

  • ①低くいサーブを打つ
  • ②同じコースばかり打たない
  • ③同じ球種ばかり打たない

①低くいサーブを打つ

サーブの基本は、「打たれない」こと。打たれにくい、攻撃されにくいサーブは、低いサーブです。高いサーブだと、レシーブで強打されてしまいます。

サーブを打つ時の注意点は、「低く」。どんな球種にも共通する注意点です。低い球であるほど、相手の攻撃をけん制することができます。

低いサーブを出せてから、「ショート」「ロング」などのコース分けが生きてきます。どんなに厳しいコースを狙ったとしても、高いサーブは打たれてしまいますからね。

元卓球部の一言
私が卓球部に入ったころ、先輩に繰り返し注意されたのは「低く打て」でした。攻めることよりも、攻めさせないことの大事さを教えてもらいました。

 

②同じコースばかり打たない

同じコースにばかり打っていると、レシーバーはそのコースに慣れて対応してきます。サーブを打つ時には、コースを使い分けることが大事です。

「フォアショート」「フォアミドル」「フォアロング」「バックショート」「バックミドル」「バックロング」など、狙えるコースはいくつもあります。コースを打ち分けすることで、相手を翻弄することができます。

さらに、相手の苦手コースを知るきっかけになるかもしれません。苦手コースが分かれば、そのコースを軸にしてコース分けの戦略を立てることもできます。

注意点は、たとえ苦手コースでも同じコースばかり打たないこと。苦手コースといえども、同じ場所にばかり打たれればレシーバーも学習して対応してきます。

元卓球部の一言
「相手が苦手なコースばかり狙う」というのは結構やりがち。私も経験があります。1ゲーム目は問題なくポイントをとれるんですけど、2ゲーム目あたりからサーブでポイントがとれなくなってきます。

相手に慣れさせないくらいに小出しに苦手コースを攻めていくのが大切なんだと実感しました。野球でも、速球ばかり投げる投手はいません。変化球と速球を混ぜてバッターと勝負しているはず。

 

③同じ球種ばかり打たない

上で紹介した注意点と同じ考え方です。サーブの回転を変えることで、レシーバーを翻弄する必要があります。「下回転」「上回転」「ナックル」「横回転」など、さまざまな回転を混ぜて打つのがサーブの基本戦術です。

得点率高めの必殺サーブを持っていたとしても、使い続けないことが大事です。相手に慣れさせない程度に小出しに使っていくとより効果的に得点をあげることができます。

元卓球部の一言
まだ「下回転」と「ナックル」しか出せないという初級者の方でも心配いりません。コースと回転を組み合わせることで、2種類の回転だけでも試合に勝つことは可能です。「下回転フォアショート」「下回転フォアミドル」「下回転フォアロング」「ナックルフォアショート」などなど、いくらでも種類の違うサーブを出すことができます。

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