卓球ラバーのレビューを見る時に「球持ちが良い」「球離れが良い」という言葉をよく目にします。この記事では、球持ち・球離れについてまとめてみました。
「そもそも球持ち・球離れって何?」ということから、「それぞれの特長まとめ」「ラバーの球持ち性能比較表」まで掲載しています。ラバーを選ぶ時の参考にしてもらえればと思います。
卓球ラバー 球持ち・球離れって何?
卓球ラバーにおける「球持ち」「球離れ」の意味をざっくりと解説します。球持ち・球離れというのは、ラバーとボールの接触時間のことを指します。
接触時間が長ければ、「球持ちが良い」ラバーとなります。逆に接触時間が短ければ、「球離れが良い」ラバーとなります。
一般的に柔らかいラバーの方が球持ちがよくなります。ラバーが柔らかいとボールがラバーに食い込むので接触時間が長くなり、球持ちが良くなります。粘着系ラバーはラバーにボールがひっつくので、球持ちが良いラバーが大多数となっています。
逆にラバーが硬いと食い込みにくくなるので、接触時間は短くなります。大げさにいえば、表ソフトラバーは、裏ソフトラバーに比べて接触時間が短いので球離れは早いことになります。
ほんの一瞬の差ではありますが、球持ち・球離れは、「回転のかけやすさ」「打球の威力」などのラバーの性能に大きく影響します。それぞれの特長、性能の差については、以下で詳しく説明します。
特に呼び方が決まっているわけではないので、色々な言い方がされています。本記事では接触時間が長いことを「球持ちが良い」。接触時間が短いことを「球離れが良い」というようにします。
球持ちが良いラバーの特長
引用元:Amazon
回転がかけやすい
球持ちが良いラバーの最大の特長は、回転をかけやすいこと。
ラバーにボールがしっかりと食い込むので、ラバーとボールの摩擦が増えて回転をかけやすくなります。メーカーによっては、回転のかけやすさを「ボールを掴む感覚」というように表現していますね。
ドライブ、ツッツキ、スピン系サーブなど、スピン系全般の技術の回転量を増やしやすくなります。
また、回転をかけやすいということは、同時に相手の回転の影響を受けやすいということでもあります。
スピードは遅いけど、コントロール性は高い
ボールとラバーの接触時間が長い「球持ちが良い」ラバーは、打球のスピードが遅くなる傾向にあります。厳密に言うと、インパクト後の初速が遅いというイメージでしょうか。
打球のスピードは落ちますが、コントロールしやすいというメリットでもあります。ラケットの角度のズレやスイング方向の誤差などは多少修正することができます。
コントロール重視の用具選びが推奨される卓球初心者に対しては、球持ちの良いラバーがおすすめされる機会が多いです。
特長まとめ
- 回転がかけやすい
- 重い(傾向にある)
- ドライブの威力が高い
- ドライブの安定感が増す
- 回転重視のサーブが打ちやすい
- ツッツキの回転量が多い
- ツッツキが安定する
- チキータの威力が高い
- チキータが安定する
- 相手の回転の影響を受けやすい
- 弧を描くような曲線的な弾道
球持ちが良いラバーの特長をざっとまとめてみました。回転量の多いループ気味のドライブや、台上で回転をかけるチキータなど、スピン系の技術は全般的にやりやすい傾向にあります。
個人的にメリットに感じるのは、「ドライブの威力が高い」「ドライブの安定感が増す」というあたり。回転量を増やしやすいので、ボールは弧線を描いて飛んでいきます。そのため、相手の台上に安定して入りやすくなります。
回転重視のドライブマンは、球持ちが良いラバーを選ぶことをおすすめします。
個人的には、球持ちの良いラバーの方が好きでした。
球離れが良いラバーの特長
引用元:Twitter
スピードを出しやすい
球離れが良いラバーの最大の特長は、「スピードを出しやすい」こと。
特にスマッシュ・ミート系のスピードが速くなります。ドライブもループ系よりは、スピードドライブの速さが増します。回転のかけやすさは球持ちの良いラバーに劣りますが、打球のスピードは球離れが良い方が勝っています。
コントロールが難しく、初心者にはおすすめできない
スピードの出しやすさとコントロールのしやすさは表裏一体です。球持ちの良いラバーと比べると、コントロールしにくい傾向にあります。そのため、コントロールの技術がまだ身についていない卓球初心者の方にはあまりおすすめできません。
速攻型におすすめ
初速が速く、打球のスピードも速いので速攻型の戦型をとっている方は球離れが良いラバーの方が適しています。ドライブマンの中でも、スピードドライブを主力としているタイプに向いているといえますね。
特長まとめ
- スピードを出しやすい
- 軽い(傾向にある)
- スピード重視のサーブが打ちやすい
- スピードのあるツッツキを打ちやすい
- フリックの威力が高い
- フリックが安定する
- スマッシュの威力が高い
- スマッシュが安定する
- 相手の回転に影響されにくい
- 直線的な弾道
球離れが良いラバーの特長をまとめてみました。スマッシュ、弾くように打つフリックなどのナックル系の技術が打ちやすくなります。
特長を一覧で見ていると、表ソフトの前陣即効型の特長と重なる部分が多いですね。球離れが良くなるほど、表ソフトの速攻型に近づいていくのでしょうね。
WRMによる球持ち性能の比較表
卓球動画でお馴染みのWRMの動画で、ぐっちぃさんとチャパリータさんがラバーの球持ちについて話している動画を見つけました。具体的なラバー名を出して、球持ちを比較しています。
かなり参考になったので、気になる方はぜひ動画をチェックしてみてください。また、時間がない方は以下の表を確認してみてください。動画内で話している内容を表にまとめてみました。
↑↑↑球持ちが良い↑↑↑ | |
5 | Evolution MX-P |
4 | テナジー05・テナジー25 |
3 | ラクザX・Rasant・Rasant Grip |
2 | ラクザ7・Evolution EL-P・Rasant Turbo |
1 | テナジー64・ファスタークG-1・ヴェガ ヨーロッパ |
-1 | 1Q・ヴェガ アジア・ヴェガ プロ |
-2 | スレイバー・マークV・Evolution FX-P |
-3 | ターゲットForce45 |
-4 | ブライス・ターゲットULTIM47.5 |
-5 | ターゲットULTIM50 |
↓↓↓球離れが良い↓↓↓ |
自分の打ち方、クセなども球持ち・球離れの印象に影響するのだなと感じる動画でした。たしかに、「球持ちが良い」レビューを見てそのラバーを買っても「あれ?球持ち良くない…」と感じることありますからね。
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