卓球の醍醐味といえば、「回転」。回転を制するものが卓球を制するといっても過言ではないくらい大事な要素です。
本記事では、そんな回転の見極め・見分け方のポイントをまとめてみました。また、初心者必見の「見極められなかった時の3つの対処法」についても紹介しています。
回転の見極め方に悩んでる方は、ぜひチェックしてみてください。
卓球レシーブ 回転の見極め・見分け方【6個のポイント】
回転の見極めで大事なのは、とにかく慣れです。経験値がものをいう部分です。慣れてくれば、頭で判断するよりも先に身体が判断してくれるようになります。
とにかく慣れる必要があります。ただ、ただ闇雲に反復練習をしても効果は薄いです。見極めのポイントを押さえることで、得られる経験値はより多くなります。
①ラケットの角度★★★
一つ目の見極めポイントは、「ラケットの角度」。特に大事なので、★をつけておきました。
ラケットがボールに当たるインパクトの瞬間。ラケットはどのような角度でボールと接触しているのか。この角度を見極めることができれば、回転の種類を判断することができます。
ラケットの打球面が下を向いている場合は、上回転系。打球面が上を向いている場合は、下回転系。このように、ラケットの角度を見極めることで回転の種類を判断することができます。
相手のフェイクに騙されず、インパクトの瞬間を見逃さないようにしましょう。
②スイングの方向★★★
二つ目の見極めポイントは、「スイングの方向」。これも特に大事なので、★をつけておきました。
テイクバックからフォロースルーまでのスイング方向を見ることで、回転の種類を見極めることができます。
例えば、スイングが上方向に伸びていく場合は上回転系。スイングが下方向に伸びていく場合は下回転系となります。
自分でサーブをしてみるとよく分かりますが、上方向のスイングで下回転をかけたり、下方向のスイングで上回転をかけるのは困難なはずです。回転のスイング方向は、ある程度決まっています。
スイング方向を見極めて、回転の種類を見分けてみてください。
スイング方向の見極めができれば、相手が打つ前にボールの軌道を読めるようになります。
③スイングスピード
三つ目の見極めポイントは、「スイングスピード」。
この見極めポイントは、回転の種類ではなく「回転量」を判断するポイントとなります。回転の種類を見極めることができても、回転量を見誤るとレシーブミスにつながります。
スイングスピードが速ければ、回転量は多くなります。逆にスイングスピードが爽ければ、回転量は少なくなります。
何度かレシーブしているうちに「この選手の回転量はこれくらいだな」と見極めていくことが大事になります。大事なのは、自分の判断と実際の回転量の誤差を徐々になくしていくこと。ミスした時にどれだけ修正できるかがポイントになってきます。
④ボールの軌道
四つ目の見極めポイントは、「ボールの軌道」。
回転の種類・回転量によって、ボールの軌道は変わってきます。この軌道を見極めることが、回転を見極めることにつながります。以下では、ボールの軌道をざっとまとめてみました。
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バウンド後に減速する
スピードが遅い
■上回転系
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バウンド後に加速する
スピードが速い
■横回転系
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バウンド後に曲がる
曲がるように飛んでくる
■回転量が多い
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低空飛行で飛んでくる
■回転量が少ない
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ふわっとゆらゆらしている
⑤ボールのマーク
五つ目の見極めポイントは、「ボールのマーク」。
卓球のボールには、ワンポイントマークがついています。このマークを見てボールの回転量を見極めることができます。ただ、これは初心者には難しいので上級者向けの見極めテクです。
ボールのマークがチラチラと見えるようであれば、回転量はさほど多くありません。逆にボールのマークが全く見えないのであれば、回転量はかなり多いということになります。
動体視力が必要とされる見極めポイントです。動体視力が良い方は、この見極め方をしている方も少なくないのではないでしょうか。
ただ、一瞬のことなのでその判断を自分の挙動に生かすことは中々難しいです。そういう意味でも、やはり上級者テクニックだと言えるかもしれませんね。
⑥テイクバック
六つ目の見極めポイントは、「テイクバック」。テイクバック時のラケットの角度を見て、回転の予測を立てることができます。
テイクバックのラケットの先が斜め下になっている場合は、横下回転か横回転系。打球面が上を向いていたら、下回転系。逆に打球面が下を向いていたら、上回転系であることが多いです。
テイクバックにフェイクモーションを入れている可能性もあるので、あくまで「予測」に使ってみてください。
初心者必見!見極められない時【3つの対処法】
上でも書いたように、回転の見極めにはとにかく慣れが必要です。一朝一夕で回転を完璧に見極めることは困難です。
慣れないうちは、「回転が見極められない!」と悔しい思いをすることも多いと思います。
回転が見極められなくても回転に対処することは可能です。以下では、そんな便利な方法を3つ紹介します。下記対処法であれば、頭を使うことなく感覚で回転に対処することができます。
①相手のラケット面と同じ角度にする
相手の回転が見極められない時は、鏡のように相手のラケットと同じ角度にしておけば返球できる確率が上がります。
下回転であれば、相手のラケットは上を向いています。こちらも上を向けるようにします。
上回転であれば、相手のラケットは下を向いています。こちらのラケットも下を向けるようにします。
横回転であれば、相手のラケットは横を向いています。こちらのラケットも同じ方向に横向きにします。
②相手のスイングと逆方向を狙う
横回転系に有効な返球方法です。
相手のスイングした方向にボールは飛んでいきます。そのため、逆方向を狙って返球すればミスする確率は低くなります。
例えば、バックサーブの左横下回転はサーブする側から見てスイング方向が右側になります。そのままレシーブすると、ボールは右方向に飛んで行ってしまいます。
逆方向を狙うことで、アウトミスを防ぐことができます。
③とにかく思い切り回転をかける
回転量を見極めきれずにミスをしてしまう。相手の回転に負けてしまうことがミスの原因です。
相手の回転に対して負けないほど思い切りスイングする。そうすることで、相手の回転の影響を多少は打ち消すことができます。自分のスイングが速ければ、そのスイング方向にボールが引っ張られます。
多少強引な対処法ですが、有効な方法です。カットマンでも、相手の回転に負けない高速スイングをすることができれば、相手の回転がどんなに強烈でもコントロールすることができます。
下回転系には対処できるし、もし仮に上回転に対してツッツキをしてしまっていたとしても、回転が強烈なので相手のミスを誘うことができます。
回転の種類別 見極め・見分け方まとめ
下回転
- インパクト時、打球面が上を向いている
- スイングは下方向
- バウンド後に減速する
- ボールのスピードが遅い
下回転サーブは、インパクト時、テイクバック時ともに打球面が上を向いています。スイングは下方向に伸びていきます。
下回転と同じフォームでナックルサーブを打つ人が多いので、インパクト時を見逃さないようにしましょう。ナックルサーブの見分け方は、「打球音」と「打球位置」です。
打球位置は一概には言えませんが、ラケットの上先端に当ててナックルサーブを出す人が多いです。そのあたりに打球したなと思ったら、ナックルサーブを疑ってください。
上回転
- インパクト時、打球面が下を向いている
- スイングは上方向
- バウンド後に加速する
- ボールのスピードが速い
上回転サーブは、インパクト時、テイクバック時ともに打球面が下を向いています。スイングは上方向に伸びていきます。下回転とは真逆ですね。
横回転系
- バウンド後に曲がる
- 曲がって飛んでくる
- スイング方向が横方向(右か左)
横回転は種類が多いですが、ラケットの角度とスイング方向を見ていれば判断はそこまで難しくありません。
インパクト時にラケットが垂直に立っていたら、横上回転。下を向いていたら、横下回転となります。
ナックル
- ふわっとゆらゆらしている
- 打球音が「カコッ」
下回転と同じフォームで出されることの多いナックルサーブ。下回転サーブとの見分け方は上で説明したので省略します。
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