ループドライブの打ち方を5つのステップにまとめてみました。打ち方の参考になる動画をもとに解説していこうと思います。
記事後半には、ループドライブを打つ上で参考になる動画もまとめています。ぜひチェックしてみてください。
卓球 ループドライブの打ち方【5ステップ】
卓球用品メーカー大手のBUTTERFLYが、ループドライブの打ち方をシンプルかつ分かりやすく解説してくれている動画があったので、貼り付けておきました。
ボル選手がループドライブを打っているフォームを撮影して、説明してくれています。以下では、この動画をもとにループドライブの打ち方のコツをポイントごとにまとめていこうと思います。
①ひざを曲げて重心を低くし軸足にパワーをためる
ひざを深く曲げて低くバックスイングをとることで、「下から上」に向かう力をためることができます。この力が大きいほど、ループドライブの回転量は増えます。
動画や画像を見てもらえれば分かりますが、ボル選手の体勢はかなり低いですよね。
ボル選手は左利きなので、軸足は左足になります。動画を見ると、左足に相当な体重が乗っていることが伝わると思います。右利きの場合は、右足に体重を乗せます。
- ひざを深く曲げる
- 体重を軸足に乗せる(右利きなら右足)
- 姿勢を低くする
ちなみに、ループドライブの「ループ」とは「輪」という意味です。曲線的で弧を描くような弾道は、半円を描いているように見えることからこの名前が付けられたのだそうです。
打球点は頂点あたりから少し落ちたあたりを狙う
ループドライブを打つ時の打点は、「頂点あたりから少し落ちたあたり」。落ちてくるボールを狙うことで、より上回転をかけやすくなります。
頂点あたりか頂点前だと、ボールのスピードはまだ速い状態です。速いボールに対して回転量のあるドライブを打つことは難しいです。頂点か頂点前を打つドライブは、回転よりもスピードを重視するスピードドライブ寄りのボールとなります。
回転を重視するループドライブの特性とはマッチしません。
また、打点が遅いということはそれだけ打球するまでの余裕があるということです。より的確にバックスイングをとることができ、より強大な力を蓄えることができます。
打点を遅くして、落ちてきたボールを打つ。そうすることで、強力な回転がかかったループドライブを打つことができます。
- 打球点は、少し落ちてきたあたりを狙う
- 打点を遅くすることで、バックスイングの余裕が生まれる
ただし、ループドライブを打つ時には、上で紹介したように頂点から過ぎてボールが落ちてきたあたりを狙う方が得策です。回転量を重視するか、スピードを重視するかで理想の頂点は異なります。
③打球する瞬間に手首を利かせる
インパクトの瞬間に手首のスナップを利かせると、回転量が上がります。
ドライブの打ち方の基本は「腰の回転」と「ひざの屈伸」です。この二つの運動で、ボールに回転をかけていきます。回転量を重視するループドライブは、さらに回転を高めるために手首のスナップも活用します。
インパクトの瞬間にグッと力を入れることで、スイングスピードが上がって回転量が増大します。
- インパクトの瞬間に手首のスナップを利かせてラケットを加速させる
- コツは、インパクトの瞬間にグッと手に力を込めること
- スイングスピードが速くなるほど、回転量は上がる
これらの基礎ができていないと、安定したドライブにはなりません。また、回転量も少ないドライブとなってしまいます。
④下から上方向にスイング
ラケットのスイング方向は、下から上。上方向に振り上げるようにしてスイングします。フォロースルーは額のあたりを意識します。
スイング方向は、真上に近い方がより回転がかかります。回転を増すためには、ひじを軸に、前腕の振りを速くするようにします。前腕を伸ばした状態からたたむように折り込みます。
スピードを重視するスピードドライブのスイング方向は、前方向を意識。回転量を重視するループドライブのスイング方向は、上方向を意識。ドライブの種類によって、打ち方を変えることも大事です。
- 下から上に振りぬく
- フォロースルーは額あたり
- ひじを軸として前腕を振り上げる
この練習と同時進行で、腰の回転とひざの屈伸運動を加えてドライブ練習を行いました。
習得できていない部分があれば、その部分を切り分けて重点的に練習することをおすすめします。体全体の動きを一度に覚えるのは難しいですからね。
⑤打球後は戻りの早さを意識する
打球後はラケットの戻りを早くして相手の返球に備えます。上に振り上げた腕とラケットは、基本スタンスに戻します。
ループドライブは、スピードドライブのように一撃で打ち抜くような打法ではありません。相手をけん制したり、自分の体勢を立て直したい時に使うつなぎの打法です。
相手からの返球ありきの打法だと考えておいた方が良いです。そのため、余計に戻りを早くする必要があるんです。
- 戻りを早くする
私は、かつて戻りの遅さで後悔したことがあります。自分でも納得のいくドライブを打ったことで悦に入ったことで戻ることを忘れてしまい、気づいたら相手に打ち抜かれていました(笑)。
それ以降、戻りの早さを意識するようになりました。
参考になる動画集
ループドライブを覚える方法【卓球知恵袋】
WRMのやっすんさんによるループドライブの打ち方動画。これからループドライブを覚える方、回転をうまくかけられない方向けの動画ですね。
ループドライブを覚えるための練習方法、ポイントを紹介してくれています。詳しくて分かりやすいので、初心者の方にはすごく参考になると思います。
動画内で紹介されている打ち方のポイントは、以下の三つ。
- ①ラケット角度の作り方
- ②姿勢は低く
- ③フリーハンドを上げる→引く反動
個人的に参考になったのは、フリーハンドの使い方について。「バックスイング時にフリーハンドを上げる」。そして、「スイング時にフリーハンドを引く」。引く勢いを利用してスイングを速くする、という手法です。
「なるほど」と思わされるフリーハンドの使い方です。
ぐっちぃ必殺技『超ブチ切れループドライブ』【卓球知恵袋】
WRMのぐっちぃさんによるループドライブの打ち方動画です。こちらの動画はループドライブの基本の打ち方というよりは、ループドライブのバリエーションを紹介しています。
動画内で説明されているループドライブは、「遅いループドライブ」。高い弧線を描くことで時間に余裕を生ませ、次の攻撃に続けるための手法となっています。
ぐっちぃさん曰く、「私の中で絶対必須なんです。今でも大活躍しているループドライブです」。
ループドライブのバリエーションを増やしたい方、ぐっちぃさんの必殺ループドライブを知りたい方はぜひ動画をチェックしてみてください。
ティモ・ボル(BOLL Timo):ループドライブ
冒頭でも紹介したBUTTERFLY公式チャンネルより、ボル選手のループドライブの打ち方です。この動画については、上で詳しく説明したのでここでの説明は割愛させていただきます。