スマッシュの返し方は、大きく二つ。「ブロック」と「ロビング」です。この二つでスマッシュを安定して返すコツをまとめてみました。
参考になる動画も貼っているので、ぜひ動画もチェックしてみてください。
卓球スマッシュの返し方【2つの対処法】
①ブロックで返す
引用元:鉄壁ブロックのコツ【卓球知恵袋】
一つ目のスマッシュの返し方は、「ブロック」。相手のスマッシュを前陣で打ち返す方法です。
その名の通り、ラケットを壁にして返球する技術です。スマッシュだけでなく、ドライブの返し方としても有効な手段です。
ボールが40mmになった現代卓球においては、強打一撃でポイントを得る難易度は上がっています。そういう意味でも、ブロックの重要性は上がっているといえます。
ラケットの角度を立てると返しやすい
WRM-TVのぐっちぃさんも、ブロックによるスマッシュの返し方について解説されていました。スマッシュをブロックで打ち返すコツは、「ラケットの角度を立てる」。
ラケットを寝かせると、相手のスマッシュの威力に負けて球が弾かれてしまいます。ラケットを立てることによって、ラケットがぶれにくく安定して返球することができます。
また、打球点が前になるので振り遅れる心配も少ないメリットがあります。
動画の中では、実際にぐっちぃさんがブロックの仕方を実演しているのでぜひチェックしてみてください。
スマッシュだけでなく、ドライブに対する返し方にも有効な方法です。
スマッシュを怖がらない姿勢で構える
ブロックを安定して返すコツは、スマッシュを怖がらないこと。
スマッシュは、卓球の中でも最速最強を誇る打球です。相手も打ちぬいて得点を決める気で打ってくるので結構怖いですよね。
ただ、スマッシュを怖がれば怖がるほどブロックは安定しなくなります。具体的には、体をのけぞったり、腰を引いたり、台から離れてしまうことで、ブロックのフォームが崩れてスマッシュに負けてしまいます。
相手の打ったボールを冷静にとらえて、自陣のどこにバウンドするのかを予測。そして、ボールの軌道上に足で移動してラケットを構えます。インパクトの瞬間は、ラケットでボールを止めるというよりも、身体全部を使って止めるということを意識しましょう。
身体をひいて手だけでブロックしてしまうと、打球は安定しません。スマッシュに対する恐怖心が薄くなればなるほど、ブロックは安定します。
フットワークが大事
スマッシュが来たらフットワークを使って、打球点まで移動します。手よりも足から先に動かすということを意識するのもコツです。
上でも書きましたが、手や腕だけでブロックするのは至難の業です。まずは、足を使って、身体全体でボールを返す感覚をつかみましょう。
振るではなく、押す・当てる
ブロックは、相手のボールの威力を利用して返球する技術です。そのため、振るのではなく、「押す・当てる」感覚で打ち返します。
バックスイングはほぼ必要ありません。ボールがどこでバウンドするのかを予測してラケットを操作するのみに徹してください。
バックスイングをとっていたら、スマッシュのスピードについていけないです。「振って返す」「当てて返す」ということを意識することがポイントです。強打であればあるほど、ブロックも鋭く強くなります。
フリーハンドでバランスをとる
フリーハンド(ラケットを握っていない方の手)の使い方も重要です。
強打であるほど、全身を使ってブロックすることが大事ですが、フリーハンドを使うことで、強打に負けない角度を作ることができます。
フリーハンドを高くして、インパクトで身体の中心に巻き込むようにすると、体幹のバランスが崩れにくくなります。身体がのけぞったり、バランスが崩れてしまうとブロックは不安定になります。
フリーハンドをうまく活用して、身体のバランスをとることがブロックの安定につながります。
打球点は頂点前を意識
打球点は、頂点前が理想です。バウンド直後のボールをブロックするようにしましょう。打球点が高くなるほど、角度の調整が難しくなります。
また、ドライブ回転のかかる強打はバウンド後に威力を増します。バウンド直後のおとなしいうちにブロックするのが賢明です。
参考になる練習動画
②ロビングで返す
二つ目のスマッシュの返し方は、「ロビング」。ブロックとは違い、台から離れた後陣でスマッシュを返す方法です。上に打ち上げる返し方ですね。
スマッシュは、初速が最も速い打球です。インパクト後に最高速度に達し、その後距離が伸びるにつれて、威力もスピードも遅くなってきます。そのため、前陣よりも、後陣で対処する方が比較的簡単です。
相手がスマッシュを打つと分かった瞬間に、素早く台から離れて球を見定めます。コースが分かったら、フットワークで移動してボールを打ち上げます。
ロビングをすると、続けてスマッシュを打たれる可能性が高いです。ですが、ロビングは対空時間が長いので、ロビング後の返球にも対処する時間を作ることができます。
劣勢ではありますが、粘って粘ってポイントをもぎ取りましょう。
ボールを引き付ける
ロビングの打ち方に関しても、ぐっちぃさんが動画で解説してくれています。動画内の一番のポイントは、「ボールを引き付ける」ということ。とにかくボールを待って、落ちているところを下から上に打ち上げる。
そうすることで、スマッシュの威力を限りなく少なくできて、次のスマッシュに対する時間を稼ぐこともできます。細かいコツについては、動画をチェックしてみてください。
面の角度は上め
ロビングの基本は、下から上に打ち上げること。ラケットの面は、上向きです。ボールの角度にもよりますが、通常よりも開いて返球することを心がけましょう。
打球点は低め
ぐっちぃさんの動画内でも解説されていますが、ロビングの打球点はかなり低い位置にあります。ボールが頂点を過ぎて、落ちてきたところを返球します。
深い場所を狙う
ロビングは防御の技術ではありますが、隙があれば攻撃に転じることを忘れてはいけません。なるべく相手が返球しずらいコースを狙って、ロビングを上げることが大事です。
相手が返球しずらいコースとは、エンドライン近くの深い位置。深いボールをロビングすることによって、相手を台から引き離すことができます。深い位置では、スマッシュをミスする確率は上がります。
逆に浅い位置にロビングを上げてしまうと、絶好のチャンスボールとなってしまいます。
バック側を狙う
これも相手に返球させにくくするコツです。一般的に、フォアスマッシュの方が得意な人が多いです。その反対にバックスマッシュが苦手という人も多くなります。
そのため、ロビングはフォア側よりもバック側を狙うようにしましょう。相手は回り込んでフォアスマッシュを打ち込むかもしれませんが、その分相手を揺さぶることができます。
コースを選んで相手のミスを誘いましょう。
回転をかけて、相手のミスを誘う
ロビングに回転をかけるというのも一つの手です。「上回転をかける」「下回転をかける」など、回転の種類を変えることで相手を揺さぶることができます。
対空時間が長いロビングは、バウンド直後がより変化します。相手の形成を崩して逆にチャンスを作ることにもつながります。
コースと回転を変則的に打つことで、相手のミスを誘いましょう。ロビングで粘って、形成逆転の隙を見つけましょう。
ロビングからポイントをとると勢いがつく
スマッシュは決め球です。決められると、相手に勢いがつきます。ですが、逆にスマッシュで決められないと、相手の勢いを止めることができます。
そして、自分の勢いをつけることができます。「相手の決め球を止めた」という事実は、自分を強気にさせます。その後の試合展開にも良い影響を与えることができます。
参考になる練習動画
スマッシュを打たせないことが何よりも大事
スマッシュの返し方について紹介してきました。前陣で捌くブロックと、後陣で捌くロビングの二つの返し方があります。
ただ、何よりも大事なのは「相手にスマッシュを打たせないこと」。スマッシュを打たれても絶対絶命ということではありません。ですが、劣勢なのは間違いないんです。
スマッシュをする方が圧倒的に優位
スマッシュは、ブロックやロビングで打ち返すことはできます。ですが、そのまま決められることの方が圧倒的に多いです。スマッシュを打ち返す方は、不利な状況にあるといえます。
サッカーでいえば、PKの感覚に近いです。キッカーよりもゴールキーパーの方が不利な立場にいますよね。
スマッシュを打たせないために大事なこと
相手にスマッシュを打たれないために大事なのは、「浮いた球を打たないこと」。
スマッシュで攻撃される場面で多いのが、サーブ3球目。浮ついたレシーブを強打される場面が圧倒的に多いです。私の経験上でも、3球目で失点することがかなり多かったです。
サーブの回転を見誤って、ナックルのボールをツッツキで返してしまい、そのままスマッシュで決められる。ブロックやロビングで対処できることもありましたが、ほとんどは相手の得点になってしまいました。
スマッシュの返し方も大事ですが、それ以上に大事なのは「スマッシュを打たせないこと」です。
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