シェークハンドのラケットには、フレア、ストレート、アナトミックなど様々な種類があります。それぞれメリット・デメリットがあります。
本記事では、種類と特徴をまとめたうえで、レベル、戦型に合わせたおすすめのグリップを紹介していきます。
卓球ラケットグリップの種類と特徴
①フレア(FL)
引用元:Amazon
グリップの先端にかけて末広がりになっているグリップです。握る部分が細くなっており、先端が太くなっています。商品名に「FL」の表記があれば、フレアのグリップです。(例:TSP 卓球 ラケット スワット グリップFL )
- 手のひらのフィットしやすく、握りやすい
- 手の小さな女性、子供でも握りやすい
- 初心者にもおすすめ
- 重心がグリップ寄りにある
②ストレート(ST)
引用元:Amazon
グリップが真っすぐになっているタイプのグリップです。フレアと比べてフィット感が少ないので、握るのに慣れが必要です。
ただ、ラケットを持ち替えやすいというメリットもあります。打球ごとにラケットの持ち方を変える人であれば、フレアよりもストレートをおすすめします。ちなみに、水谷選手もフレアからストレートにグリップを変えています。
- ラケットを持ち替えやすい
- フレアと比べると、フィット感は劣る
- 手が大きい方が握りやすい
- 握りが弱いとすっぽ抜ける可能性がある
③アナトミック(AN)
引用元:Amazon
グリップが波打っている特殊な形状のグリップ。手のひらに馴染む感じがあり、フレアよりもさらにフィット感があります。フレアとストレートに比べると、格段に出会う率の低いグリップです。
アナトミックグリップを扱うメーカーは、今のところバタフライとSTIGAくらい。まだまだ浸透していないのが実情です。
- フレアよりもフィット感があり、握りやすい
- アナトミックを採用しているメーカーが少ないので、欲しいラケットが対応していない場合も多い
- 女性、子供にもおすすめ
- 初心者にもおすすめ
④テナリー
引用元:Amazon
見た目から、上記三つとは大きく違う種類のグリップであることが伝わると思います。グリップ部分は打球面に対して斜めに曲がっています。
テナリーの特徴は、ラケットを握った時に自然とラケットの向きが作られること。そのため、ラケットの面が安定しないという方におすすめのラケットです。
面は安定するものの、細かな技術はやりにくいという声が多いです。また、他のグリップと形状が大きく違うため、使いこなすまでには慣れが必要です。
ちなみに、名前の由来は「ラケットが手成りに持て、そのまま自然に打てる」ことから「テナリー」となったそうです。
- ラケットの面が安定する
- かなり希少
- 対応しているラケットが限られる
- 細かい技術はやりにくい
- 使いこなすまでには慣れが必要
太さの選べるグリップ
引用元:Amazon
STIGAのラケットは、他メーカーと比べてグリップの種類が豊富に用意されていることがあります。例えば、フレアグリップの中に「太めのフレア(LEG)」と「細めのフレア(MJP)」が合ったりします。
より自分に合ったグリップを選ぶことができそうですね。STIGAのラケットの種類をざっと書き出してみました。選ぶ時の参考にしてみてください。ただし、ラケットによって種類が異なるので、その点は注意が必要です。
- 標準のフレア(FL)
- 太いフレア(LEG)
- 細いフレア(MJP)
- 標準のストレート(ST)
- 細いストレート(CJP)
- 短いストレート(SHC)
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グリップの選び方【人によっておすすめは変わる】
様々なグリップの種類を紹介してきました。以下では、「グリップの選び方」「おすすめのグリップ」を紹介していきます。
各グリップごとにおすすめの対象は異なります。自分のレベル、戦型、状況に合ったグリップを選ぶことをおすすめします。
フレア(FL)がおすすめの人
- 卓球を始めたばかりの初心者
- 初心者~上級者まで幅広くおすすめ
- 手の小さな女性や子供
誰にでも手になじみグリップが握りやすいため、初心者にもおすすめのグリップです。手の小さな女性や子供にも幅広くおすすめできます。
手になじむことで、ラケットの面は安定します。面の安定は、すべての技術の安定につながります。ツッツキ、ブロックなどの守備、スマッシュ、ドライブ、フリックなどの攻撃なども安定します。
まずはフレアのグリップではじめて、途中で「自分の戦型と違うな」と感じたら、戦型に合ったグリップに変えるのが良いと思います。
それ以降、後輩がラケット選びに悩んでい時には「フレアが一番無難」というようにしています。
ストレート(FL)がおすすめの人
- 細かい技術が得意なテクニシャンタイプ
- 打球によってラケットの持ち方を変える人
ストレートグリップがおすすめな人は、ずばり「多彩に技術で攻めるテクニシャンタイプ」。ストレートグリップは、フレアやアナトミックと比べてグリップが細い傾向にあります。
手首の自由度が広がるため、ラケットの角度を作りやすく細かな技術を行いやすくなります。また、ラケットの持ち替えも比較的容易です。
フレアやアナトミックと比べてフィット感は劣りますが、技術の幅は広がります。そういう意味で、ストレートグリップはテクニシャンタイプにおすすめです。
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100×23×28mm
■フレア
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100×25×34mm
■アナトミック
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100×25×34mm
アナトミック(AN)がおすすめの人
- 卓球を始めたばかりの初心者
- 初心者~上級者まで幅広くおすすめ
- 手の小さな女性や子供
アナトミックがおすすめの方は、フレアと同じです。誰でもフィットしやすいグリップなので、初心者から女性、子供まで幅広くおすすめできます。
テナリー(FL)がおすすめの人
- 他のグリップが合わなかった人
- 違うグリップを試してみたい人
繰り返しになりますが、テナリーグリップは、フレア、ストレート、アナトミックと大きく形状が違います。そのため、他のグリップを長く使っていた人は、違和感を感じるかもしれません。
ただ特殊な形状なだけに、「他のグリップに馴染めない人」や「グリップが合わずに伸び悩んでいる人」はテナリーを試してみる価値はあります。フレアなどのグリップが手に合わない場合でも、テナリーは合う可能性があります。
実際、テナリーを使った人の中には「回転量が増えた」「シェーク、ペンどちらにも馴染めなかったけど、テナリーなら馴染めた」「全盛期の力を取り戻した」という声があります。以下は、Amazonレビューからの引用です。
ペンを永年使ってフォア主体でプレーしてきました。60を越え、少し楽がしたくなり、このラケットを見つけました。
加工なしでペン握りも出来ます。重さは現品は72gでした。特厚裏ソフトを貼っても162gと軽量です。ラケットの持ち方を工夫しプレースタイルを変えて行けそうです。卓球初心者や高齢者に扱いやすいラケットだと思います。
ペンと通常のシェークラッケトを行ったり来たり中途半端な卓球で嫌に成りかけたころ、雑誌でテナリーを知り即購入しました。
大正解です仲間からバウンド後の伸びが違うとすぐに言われ、あきらかにドライブの回転量が違うようす。今や完全に私の相棒となり手放すことは出来ません。
引用元:「ニッタク(Nittaku) 卓球 ラケット テナリーアコースティック シェークハンド」のAmazonレビューより
テナリーは、そんな方の救世主的存在のラケットとなっているようです(一部で)。
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