下回転サーブを打つときのコツをまとめてみました。「初心者編」「回転がかからない編」「回転量増やす編」「戦術編」に分けてまとめています。自分の段階に合わせて読んでみてください。
【初心者編】卓球下回転サーブを覚える3つの手順
これから下回転サーブを覚えようとしている初心者の方向けのコツをWRM-TV のぐっちぃさんが解説してくれています。
下回転サーブを覚える手順は以下の三つ。中々下回転がかからない方はぜひチェックしてみてください。
- 球突きで回転をかける感覚を身につける
- 卓球台を使って、球突きをする
- 相手コートに入れるように打つ
手順1「球突きで回転をかける感覚を身につける」
引用元:下回転サーブが誰でも簡単に切れる方法|フォアサーブ【卓球知恵袋】
いきなり卓球台を使って下回転サーブを打とうとしても、中々回転はかかりません。その理由は、「回転をかける感覚が分からないから」。初心者の方がまず最優先すべきなのは、回転をかけるという感覚を身につけることです。
その感覚を掴むために最適な練習方法が、「球突き」です。ラケットの上でボールをポンポンと真上にバウンドさせるあれです。
回転をかける感覚をつかむ球突きは、「ラケットのフォア面を後ろに向けて、下回転をかける球突き」です。フォア面を後ろ側に向けることで、誰でも簡単に回転をかけることができます。
コツは下から上にすくいあげるイメージでスイングすること。前に飛ばそうとは考えなくて良いので、ボールの真下をこすって、すくいあげてください。
この練習を10分程度行うことで、初心者でも回転をかける感覚を養うことができます。感覚が分かった後でも、継続して続けると回転量を増やす練習にもなります。
手順2「卓球台を使って、球突きをする」
回転をかける感覚をつかめたら、次は卓球台を使って球突きをしてみてください。この時点でも、まだ相手コートに入れようと意識しなくてもOKです。コートの雰囲気をつかむことができればOKです。
卓球台を使って球突きをすることで、前に飛ばす意識を養います。繰り返していくうちに、相手コートに入れるイメージが固まるはずです。
手順3「相手コートに入れるように打つ」
「回転の感覚をつかむ」「コートの雰囲気をつかむ」という二つの手順が終わったら、ようやく「相手コートに入れる」というステップに進むことができます。
まずは、山なりでもいいので前に飛ばすようにしてください。前にボールが飛ぶようになれば、徐々に相手コートに近づけてみてください。しっかりと回転をかけて、コートに入れるのが目標です。
コースを狙ったり、ボールの高さを意識する必要はありません。
【回転かからない編】下回転をかける7個のコツ
- ①真下ではなく、斜め下をこする
- ②ラケットの先端でインパクトする
- ③空振りを恐れず、ラケットを立てない
- ④左足を前に出す
- ⑤グリップの持ち方を変えてみる
- ⑥打ちやすい位置にトスを上げる
- ⑦音がならないようになれば、回転がかかってる証拠
①真下ではなく、斜め下をこする
一つ目のコツは、「真下ではなく、斜め下をこする」。
初心者の中には、回転がかからないというより、空振りしてしまうという悩みをかかえた人も多いと思います。かくいう私も空振りばかりしていました。
ラケットを地面と平行にしてボールの真下をこすって回転をかけようとすると、打球のタイミングが短くなるので空振りしやすいんです。回転量は多くなるけど、安定させるには慣れが必要です。あまり実践的ではありません。
下回転をかける際は、ボールの真下ではなく斜め下をこするようにしてください。そうすることで、空振りのリスクは減り、より実践的なサーブに近づきます。
②ラケットの先端でインパクトする
二つ目のコツは、「ラケットの先端でインパクトする」。
下回転サーブを出す時は、ラケットのスイング方向の先端でインパクトするようにしてください。面の後ろに当てると回転はかかりにくくなります。
③空振りを恐れず、ラケットを立てない
三つ目のコツは、「空振りを恐れず、ラケットを立てない」。
下回転がかからない原因で多いのが、「空振りを恐れて、インパクトの直前にラケットを立ててしまう」という状態。ラケットを立てた状態で押し出すような形でインパクトしても回転はかかりません。
無意識にラケットを立ててしまう方は、かなり多いです。実は、私もこの状態に陥っていました。自分では立てていないつもりでも、無意識にラケットが立ってしまうんですよね。
ラケットを立てるということは、相手コートに入れようという意識が強いということです。まずは、卓球台のない場所で回転の感覚をつかんでから卓球台を使うようにしましょう。
上でも紹介した手順を踏むことで、このラケットが立つ状態は解消されるはずです。
④左足を前に出す
四つ目のコツは、「左足を前に出す」。
下回転サーブを出すフォームの話です。卓球台に対して横を向いた状態でサーブを打つのですが、この時に右足が前に出ていたり、両足がそろっていたりすると下回転をかけにくくなります。
インパクトで体が開いてスイングが左に流れ、ボールに横方向の回転がかかってしまいます。
下回転サーブを出す時は、左足を前に出して打つようにしてください。
⑤グリップの持ち方を変えてみる
五つ目のコツは、「グリップの持ち方を変えてみる」。
シェークハンドでサーブを打つ場合、ラケットの持ち方を変えてみるのも一つの手です。ラリー時のように五本指でギュッとにぎるのではなく、親指と人差し指ではさむようにしてラケットを握ります。
そうすることで、手首の自由度が増してラケットの角度をコントロールしやすくなります。つまり、より回転をかけやすくなります。下回転サーブの時だけでなく、その他のサーブでも使える持ち方です。
⑥打ちやすい位置にトスを上げる
六つ目のコツは、「打ちやすい位置にトスを上げる」。
単純な話ですが、トスの位置が悪いとどんなサーブも打ちにくいです。安定してトスを上げるコツは、「ひざを軽くまげる」「ひざを伸ばしながらトスを上げる」「とにかく反復練習」です。
安定してサーブを打つために重要なポイントなので、トスは正確に上げることができるようになっておきましょう。
⑦音がならないようになれば、回転がかかってる証拠
七つ目のコツは、「音がならないようになれば、回転がかかってる証拠」。
インパクト時に、「チッ」という音がすれば回転がかかっている証拠。この音が出るまでひたすらに反復練習をしましょう。
インパクト時に、「カコッ」という音がすれば回転がかかっていない証拠。ラケットの面を立てているか、ラケットの後ろ側で弾いてしまっています。
【回転量を増やす編】下回転サーブ5個のコツ
- ①薄くこする
- ②インパクトの瞬間にグッと力を入れる
- ③スイングスピードを上げる
- ④手首のスナップを使って回転量を増やす
- ⑤スピン性能の高いラバーを使ってみる
①薄くこする
回転量を増やす一つ目のコツは、「薄くこする」。
ラケットを水平に近づけるほど、回転量を増やすことができます。逆に垂直に近づける(立てる)ほど、回転量は落ちます。
回転量を増やしたい場合は、ラケットの角度を水平に近づけて調節してみてください。
②インパクトの瞬間にグッと力を入れる
回転量を増やす二つ目のコツは、「インパクトの瞬間にグッと力を入れる」。
ラケットがグラグラして不安定だと、回転量は落ちてしまいます。インパクト時にグッと力を入れることで、ラケットは安定して回転量は増えます。ポイントは、”インパクトの瞬間に”集中して力を入れることです。
③スイングスピードを上げる
回転量を増やす三つ目のコツは、「スイングスピードを上げる」。
スイングのスピードが速いほど、回転量は増えます。これは、下回転サーブだけでなく、その他の回転すべてに共通していえることです。スイングスピードを上げるためには、地道な筋力トレーニングが必要です。
④手首のスナップを使って回転量を増やす
回転量を増やす四つ目のコツは、「手首のスナップを使って回転量を増やす」。
スイングスピードを上げ、インパクトの瞬間に手首のスナップを使ってさらに加速させる。そうすることで、回転量は跳ね上がります。
回転かからない編で紹介した「グリップの持ち方を変えてみる」にも共通するコツです。手首を自由自在に使えるようになれば、下回転サーブがより使いやすくなります。
⑤スピン性能の高いラバーを使ってみる
回転量を増やす五つ目のコツは、「スピン性能の高いラバーを使ってみる」。
卓球のラバーには、様々な性能があります。もちろん、回転性能を重視したラバーも存在します。ラバーによって回転量を上げるというのも一つの手です。
注意点は、「まずは回転をかけられるようになってから考える」。回転をかけることができなければ、ラバーを変えても意味がありません。まずは、基礎技術が身についてから考えるべき手段だと思います。
以下の記事では、初心者~中級者におすすめのラバーを紹介しています。回転性能を重視したい人におすすめのラバーは三つ掲載しています。興味ある方はチェックしてみてください。
回転量を増やすための参考動画
WRM-TVのぐっちぃさんの下回転サーブの解説動画です。より回転量を増やすコツがまとめられています。動画の内容は、回転の基礎が身についた初級者以上だと感じました。
まだ回転をかける感覚が身についていない方には、あまりおすすめできません。基礎が身についた状態で、さらにステップアップしたいという方向けの動画です。
ちなみに、ぐっちぃさんが動画内で紹介している回転量を上げるコツは以下の三つ。
- 親指をしっかり立てる
- 平行よりも面を起こしてから、上から叩くように下回転を出す
- 手首をしっかり使って下回転サーブする
【戦術編】下回転サーブで得点力を上げる3個のコツ
- ①基本は低くバウンドさせる
- ②バック前が有利
- ③ナックルサーブと組み合わせる
①基本は低くバウンドさせる
下回転サーブをはじめサーブの基本は、低い弾道。低くバウンドさせることで、レシーブで攻撃されることを防ぎます。
逆に、高いバウンドのサーブは強打されてしまいます。どんなに強い下回転がかかっていても、バウンドが高ければ角度を合わされて強打されてしまいます。
低くバウンドさせることは、卓球のサーブの基本です。
②バック前が有利
下回転サーブの基本は、ショートサーブ。短く出すことで、相手に攻撃させにくくします。さらに3球目攻撃を狙うのであれば、バック前に出すことをおすすめします。
バック前に下回転サーブを出すと、バック側にレシーブが返ってくる可能性が高くなります。そのため、大きく動くことなく3球目で強打することができます。
下回転サーブで3球目攻撃を狙うなら、バック前に短く出す。戦術の一つとして覚えておいて損はありません。
③ナックルサーブと組み合わせる
下回転サーブは、ナックルサーブと組み合わせることでその真価を発揮します。同じフォームで下回転サーブとナックルサーブを出すことで、相手のミスを誘うことができます。
ナックルサーブを相手が下回転だと思い込んでツッツキで返球すれば、ボールが浮いてチャンスボールとなります。逆に、下回転サーブをナックルだと思い込んで強打すれば、ネットにかかってミスします。
ポイントは同じフォームでサーブを出すこと。相手に回転を読ませない工夫が必要です。
ナックルサーブの打ち方や、下回転サーブとの組み合わせ方については以下の記事で詳しくまとめています。興味があればチェックしてみてください。
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