卓球ラケットの選び方5つのポイント【ペンホルダー編】

ペンホルダーのラケットの選び方の5つのポイントをまとめてみました。

「初心者で何を選べばいいのか分からない」「2本目が欲しいけど、どう選んだらいいか分からない」などなど。そんな方に向けて書いた記事です。少しでも参考になれば幸いです。

【関連】卓球おすすめペンホルダー10選【中ペン・日ペン】

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卓球ラケット ペンホルダーのメリット・デメリット【シェークよりも弱い?】

現代の卓球はシェークハンドラケットが増え続けています。世界のトップランカーの中でも、ペンホルダーよりもシェークハンドの方が多いです。

そんな現状では、「ペンホルダーはシェークハンドよりも弱いのでは…?」という声も聞こえてきそうです。たしかに、シェークハンドを使う利点は多いのは事実です。

ですが、ペンにはペンの強みがあります。決して「シェークだから強い」「ペンだから弱い」ということはありません。使う人に適したラケットを選ぶことで強いと弱いは変化します。

以下では、ペンホルダーを使うメリットとデメリットをまとめてみました。

メリット

  • 手首の可動域が広い
  • 台上処理がしやすい
  • スピン系のサーブを変幻自在に打てる

ペンホルダーの最大のメリットは、手首の可動域が広いということ。手首を自由に使えるので、サーブの変化も自由自在だし、フリックなどの台上処理もやりやすいです。

デメリット

  • バックハンドが弱い
  • バックハンドの小さなスイングで強打しにくい
  • フォアとバックの切り替えが遅い

ペンホルダーのデメリットは、バックハンドの技術全般。手の甲をひっくりかえすようにバックを打つので、シェークと比べるとフォアとバックの切り替えが遅くなります。

元卓球部の一言
どんなラケットにも、メリット・デメリットはあります。大事なのは、自分にマッチしたラケットを選ぶということです。以下では、ペンホルダーの選び方を4つのポイントに分けて紹介していきます。

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ペンホルダーの選び方【5つのポイント】

  • ①日本式か中国式か
  • ②目指す戦型で選ぶ
  • ③目指す選手で選ぶ
  • ④重さで選ぶ
  • ⑤特殊素材(カーボン)入りか、木材か

①日本式か中国式か

一つ目の選び方のポイントは、「日本式か中国式か」。

ペンホルダーのラケットは、大きく二つの種類に分けることができます。それが、「日本式ペンホルダー(日ペン)」「中国式ペンホルダー(中ペン)」の二つ。両方ともそれぞれメリットとデメリットをもっています。

自分の目指すプレースタイルに合わせて、日本式、中国式どちらのペンホルダーを使うかを選んでみてください。以下では、それぞれのメリットとデメリットをまとめています。

日本式ペンホルダー(日ペン)のメリットとデメリット

■メリット
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  • ドライブの威力が高い
  • 台上処理がしやすい
  • サーブが打ちやすい

■デメリット
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  • バックの切り替えが難しい
  • 面が安定しにくい
  • 檜単板ペンホルダーは高騰している
  • 世界のトップで使う選手は少ない

日本式ペンホルダーのメリットは、なんといってもドライブの威力にあります。単板を使うことによって、ボールスピードが増します。台上処理もしやすいです。

ラバーに表ソフトを貼って速攻で決めることもできるし、裏ソフトラバーを貼ってドライブを主力として攻めることもできます。日本式ペンホルダーは攻撃的な卓球にマッチしているラケットだといえます。

日本式ペンホルダーを用いたドライブ主戦型は、1980年代の日本卓球全盛期を支えていました。

ただし、現在では日本式ペンホルダーは減少傾向にあります。現在世界のトップで日本式ペンホルダーを使う選手はかなり少ないです。ほぼシェークハンド、もしくは中国式ペンホルダーです。

日本式ペンホルダーが廃れつつある最大の原因は、「バックハンドが弱い」。日本式ペンホルダーは表面にのみラバーを貼ります。そのため、バック側のボールに関しては、手の甲を返して返球します。

裏面にもラバーを貼っているシェークハンドと比べると、バックハンドの切り替えは遅くなります。現代卓球はボールが38mmから40mmに大きくなりました。そのため、一撃で決まりにくくラリーが続くようになっています。

ラリーが続くということは、よりバックハンドの重要性が増したということです。そんな現代卓球において、バックに弱い日本式ペンホルダーは減少傾向にあります。

ただし、日本式ペンホルダーの裏面にもラバーを貼る反転式ラケットもあります。一概に日本式ペンホルダーを選択肢から外すということはできません。

中国式ペンホルダー(中ペン)のメリット・デメリット

■メリット
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  • フォア・バックの切り替えがスムーズ
  • バックが打ちやすい
  • 台上処理がしやすい
  • サーブがしやすい

■デメリット
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  • 日ペンと比べて威力は落ちる
  • ブレードが薄いラケットが多く、スピードは遅め

中国式ペンホルダーの特徴は、なんといっても裏面にもラバーを貼るという点。このことによって、「バックに弱い」という日本式ペンホルダーの弱円を克服しています。

裏面にバックを貼ることで、フォアとバックの切り替えがスムーズになっています。そのうえ、台上処理がしやすいという利点は残しています。もちろん、ペンホルダー共通のメリットであるサーブのしやすさもそのままです。

中国式ペンホルダーのデメリットは、比較的ボールの威力が落ちること。日本式ペンホルダーと比べて、ブレードが薄くなりがちなので、ボールのスピードは落ちます。

ただ近年は特殊素材を用いるラケットが開発されており、威力の無さをカバーしています。

元卓球部の一言
日本式の特徴を一言で言うなら「攻撃重視のラケット」。中国式は「攻守のバランス重視のラケット」。ただ、上でも書いたようにそれぞれの弱点をカバーしてきています。卓球のラケットは日々進化しているんですね。

 

②目指す戦型で選ぶ

二つ目の選び方のポイントは、「目指す戦型で選ぶ」。

卓球におけるプレースタイルは、「戦型」と呼ばれます。ラケットに加えて、ラバーにも豊富な種類があるので、他のスポーツよりもより豊富により複雑に戦うスタイルが多く存在します。

自分がどの戦型なのか、もしくはどの戦型を目指したいのか。それをポイントにしてラケットを見つけるという選び方もできます。以下では、日本式、中国式、それぞれのペンホルダーに適した戦型をまとめてみました

日本式ペンホルダー(日ペン)に適した戦型

  • ドライブ主戦型
  • 表ソフト速攻型
ドライブ主戦型
通称「ペンドラ」と呼ばれる戦型ですね。ドライブ用に裏ソフトラバーを貼り、フォアハンドを中心に戦う攻撃的なプレースタイルです。日本式ペンホルダーによるペンドラは、日本の伝統的なプレースタイルだといえます。
表ソフト速攻型
表ソフトラバーを貼り、スマッシュを主力武器として使う戦型です。こちらも攻撃的なプレースタイルですね。

繰り返しになりますが、日本式ペンホルダーの最大の特徴は「攻撃」。適した戦型は、ドライブを打ちまくるドライブ主戦型か、スマッシュを打ちまくる表ソフト速攻型になります。

元卓球部の一言
「攻撃こそ最大の防御!」という主義の方は日本式ペンホルダーが適しているかもしれませんね。自分の性格で考えるというのも一つの選び方かもしれませんね。あえて自分の性格と逆行する選び方をすることでバランスが取れたりすることもありそうですが汗。

中国式ペンホルダー(中ペン)に適した戦型

  • ドライブ主戦型
  • 表ソフト速攻型
  • 異質ショート型
ドライブ主戦型
日本式だけでなく、中国式ペンにもドライブ主戦型は適しています。中国式ペンの場合は、表面と裏面の両面に裏ソフトラバーを貼って、シェークハンドのように立ちまわります。
表ソフト速攻型
中国式ペンホルダーで表ソフト速攻型の戦型をとる選手は、ドイツのシャン・シャオナ選手。彼女は、ハイテンション表ソフトラバー「インパーシャルXS」を使用しています。
異質ショート型
粒高ラバーと裏ソフトラバー(粘着性ラバーが一般的)を貼って戦う戦型です。イレギュラーなボールで相手のミスを誘います。

中国式ペンホルダーの戦型は、日本式ペンホルダーの戦型とも重なるところがありますね。ただ、裏面を有効に使える分、戦型のバリエーションは増やしやすいと思います。

中国式ペンホルダーのラケットを選ぶ方は、自分にマッチした戦型を目指してください。

元卓球部の一言
個人的に苦手な戦型は、異質系。ラケット交換の時に相手のラバーが粒高だったりすると「うわ~異質系か~」とうろたえてしまいます。対戦経験が少ないので、対策しきれないんですよね。

「自分が打ちやすい戦型でラケットを選ぶ」という選び方も一つの選択肢ですが、「対戦相手が打ちにくい戦型でラケットを選ぶ」という選び方も有効だと思います。

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③目指す選手で選ぶ

三つ目の選び方のポイントは、「目指す選手で選ぶ」。

目指す選手の対象は様々です。世界で活躍するトップ選手でも、部活内の身近な先輩でも大丈夫です。「こんな選手になりたい」と思ったら、ラケットやラバーを調べて自分のラケット選びの参考にしてみるのも有効な選び方だと思います。

目指す対象があるから、努力する方向性もハッキリしてきます。何を強化すればいいのか、どんな弱点をカバーすればいいのかも明確です。

目指す選手が身近にいる場合は、直接アドバイスをもらうこともできますよね。また、目指す選手が世界で活躍する選手だったら、Youtubeなどの試合動画を見て参考にすることもできます。

自分がどんな選手になりたいのか、目指すべき選手がいれば、ラケット選びはより簡単になります。

日本式ペンホルダー選手の試合動画




日本式ペンホルダーのラケットを使って世界を舞台に戦う選手は減少傾向にあります。そんな状況の中でも、日本式ペンホルダーを使って卓球をする選手がいます。それが、韓国の文炫晶選手。

片面ペンドライブで圧巻の試合をみせています。

中国式ペンホルダー選手の試合動画




王励勤や馬琳とかたを並べた王皓。中国式ペンホルダーを使って世界ランク1位にのぼりつめた選手です。そんな王皓を彷彿とさせるのが、新星・薛飛選手。一部では、「王皓二世」と呼ばれたりもしています。

元卓球部の一言
三つ目の選び方のポイントは、ペンホルダーの選び方というよりも、ラケットの選び方全般の話になってしまいましたね汗。ただ、個人的にはかなり有効な選び方だと思っています。

服を選ぶ時もマネキン買いをすると、センスのない人でもセンスあるコーディネートを手に入れることができますよね。

注意点としては、あまりにクセの強いの選手はあまり参考にならないという点。例えば、ずば抜けた身体能力だからこそ成立する戦型とかもあったりします。セオリーから外れすぎない選手を参考にするのがポイントです。

 

④重さで選ぶ

四つ目の選び方のポイントは、「重さで選ぶ」。

振れる範囲で重くする

ペンホルダーに限らず、卓球ラケット選びで共通するポイントですね。重たいラケット、軽いラケット様々あります。その中でも、自分に合った重さを選ぶようにしましょう。

ポイントとなるのは、「振れる範囲で重くする」ということ。

自分の筋力に合った重さを選ぶ

基本的に重いラケットの方が威力のあるボールを打つことができます。相手の打球にも押されにくいです。その反面、振りぬくには腕の筋力が必要となります。

筋力が追い付いていないのに重いラケットを使っても使いこなすことはできません。最悪手首を痛めることになります。逆に、十分に筋力があるのに軽いラケットを使っているのはもったいないです。

自分の筋力と相談しながら、自分の筋力にあった重さのラケットを選ぶようにしましょう。

ペンホルダーの平均の重さは?

■中国式ペンホルダー
→84g~86g前後

■日本式ペンホルダー
→80g~81g前後

中国式にしても、日本式にしても90g以上を超えると重たいラケットという印象です。逆に70g以下は軽いラケットという印象があります。

正確に平均値をとっていないので正しい数字ではありませんが、重さを考える上での参考値にしてもらえればと思います。

ラケット購入後に合わないなと思っても、「接着剤を多くする」「サイドバランサーをつける」などして重さを調節することも可能です。

参考動画




WRMのぐっちぃさんがラケットの重さについて解説されていました。重さを考える上で参考にしてみてください。実は、私も本稿を作るにあたってかなり参考にさせてもらっています。

元卓球部の一言
重さを気にしすぎるとラケット選びはかなり難航します。なので、そこまで深く考えなくてもOKです。「筋力がないなら、軽めラケット」「筋力に自信があるなら、重めのラケット」くらいにざっくりと考えていただければと思います。

購入後で調整する方法もあるので、まずはざっくりでOKです。

 

⑤特殊素材(カーボン)入りか、木材か

五つ目の選び方のポイントは、「特殊素材(カーボン)入りか、木材か」。

ラケットを選ぶ上で、素材はちょっと重要です。素材によって打球感や性能が大きく変わります。ここでは、木材か、特殊素材(カーボン)入りかについて解説します。

特殊素材入り(カーボン)ラケットの特徴

  • 軽量なのに反発力が高い
  • 打球感が硬くなる
  • 球離れが速い(初速が速い)

特殊素材入りラケットの特徴はざっとこんな感じ。最大の特徴は、やはり反発力の強化。軽い素材なのに、特殊素材が入っているだけで反発力は大きくなります。

ボールの威力を上げたい方は、特殊素材入りのラケットを選ぶことをおすすめします。ただ、威力が上がる分コントロールしにくくなるので、初心者からいきなり特殊素材入りラケットを使うのはあまりおすすめできません。

ある程度コントロールできるようになってから、特殊素材入りラケットにチャレンジしてみることをおすすめします。

木材ラケットの特徴

  • 回転がかけやすい
  • 台上処理がしやすい
  • 球持ちが良い(コントロールしやすい)

木材ラケットは、球持ちが良くて回転がかけやすいのが特徴です。一般的に、特殊素材入りラケットに比べて弾みも抑えられているので、コントロールもしやすいです。

そのため、フリックやストップなどの台上処理もやりやすいという特徴があります。

初心者の方は、まずは木材ラケットを使うことをおすすめします。特に5枚合板がおすすめ。コントロール性に長けています。

元卓球部の一言
特殊素材入りラケットの中にも、極薄カーボンを使っていたりする場合はコントロールもしやすく、適度に弾むバランスのとれたラケットもあります。特殊素材入りだからといって、絶対に初心者におすすめはできない、というワケではありません。

上記の解説は、あくまで一般論です。使いやすければ、初心者でも特殊素材入りラケットを選ぶ場合はあります。実際、私も1本目のラケットはカーボンが入っていました。

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ペンホルダーにおすすめのラケット

ペンホルダーのラケットの選び方のポイントを紹介してきました。少しでも参考になれば幸いです。以下では、日本式ペンホルダー、中国式ペンホルダーそれぞれのおすすめラケットを紹介します。

日本式ペンホルダーのおすすめ|ハッドロウJPV・S

引用元:Amazon

■メーカー
バタフライ

■重さ
79g

■合板
5枚合板

■ブレード
角型

■価格
8,450円(税込)

広範囲で威力を発揮する合板ペンホルダー

台から離れた位置でも威力のあるボールを打つことができる弾みの高さが特長です。技術レベルを問わず、幅広い選手にお勧めの合板ラケットです。

引用元:バタフライ公式サイト

使った人の感想
回転がかけやすいラケット。回転重視の戦型の選手におすすめです。
シンプルなデザインが気に入って購入。いわゆるジャケ買いでしたが、性能も十分でした。
合板だからか値段は安い。だけど、性能が単板に劣るというわけではない。

 

中国式ペンホルダーのおすすめ|インナーフォース レイヤー ALC

引用元:Amazon

■メーカー
バタフライ

■重さ
86g

■合板
5枚合板
(インナーファイバー5枚合板+アリレートカーボン)

■ブレード
丸型

■価格
12,000円(税込)

弾みの高さと使いやすさのバランスに優れたラケット

「ボールをつかむ感覚」が特長であるインナーファイバー仕様のラケット。アリレート カーボンを搭載し、多くの場面で弾みとコントロールのバランスの良さを発揮します。

引用元:バタフライ公式サイト

使った人の感想
カーボンが中に入っているので、ボールの威力が上がっている気がします。カーボン入りの独特な打球感が苦手だったんですが、このラケットはあまり気になりませんでした。木材の打球感を残しつつ、カーボンの特性を上手く活用できていると感じました。優秀なラケットです。
前陣での打ちやすさは〇。後陣は△かな。ロビングや引き合いはちょっとやりにくく感じました。やはり前陣向きのラケットだと思います。
カーボン入りということで、弾みすぎを警戒していたのですが、杞憂に終わりました。弾みが抑えられている分、コントロールしやすいように思います。オーバーミスが格段に減りました。

 

その他のおすすめラケットはこちら

日ペンと中ペンで1本ずつおすすめを厳選して紹介しましたが、もっとおすすめのラケットが見たいという方は、以下の記事でおすすめラケットを10本(日ペン5本・中ペン5本)紹介しています。

良かったらチェックしてみてください。

卓球おすすめペンホルダー10選【中ペン・日ペン】

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