卓球初心者~中級者に向けて、打ち方集を作ってみました。試合で使う基本打法から、チキータなどの台上技術まで紹介していきます。それぞれ打ち方のコツもまとめています。
卓球芸人・ぴんぽんさんの動画、WRM-TVのぐっちぃさんの動画を各打法ごとに掲載させていただいています。動画でそれぞれの打法をチェックしてみてください。
卓球初心者必見!基本の打ち方集
上の動画は、卓球芸人・ぴんぽんさんの打ち方集の動画。「こんな打ち方もあるんだ」と参考にしながら見ることをおすすめします。
以下では、初心者必見の基本の打ち方をそれぞれコツと一緒に紹介していきます。
- フォアハンド
- バックハンド
- ツッツキ
- ブロック
- ドライブ
- スマッシュ
フォアハンド
フォア(自分の利き腕側)のボールを打つ基本的な打法が、「フォアハンド」です。卓球の打ち方の中でも最初に覚える打ち方で、基本中の基本といっても過言ではありませんね。
ボールが来たら、バックスイングをとって右後方にラケットを引き、左前方に向かって振りぬきます。ポイントは、振りぬいた後に敬礼のようなポーズになること。水平ではなく、上方向に向かって動かします。
アウトしがちな人は面を下向きにする
初心者の方がフォアハンドで陥りがちなミスは、オーバーアウト。ボールが飛び過ぎてミスしてしまう場合はラケットの面を下向きにして振ります。ラケットの面を調整することで、アウトミスを減らすことが出来ます。
手だけで打たないように注意
また、手や腕の力だけで打ってしまうこともミスに繋がります。卓球のフォアハンドは手の力だけでなく、腰の力を使って打つことがコツになります。バックスイングの時に腰も一緒に回転させて、インパクトの瞬間に手の力を少し加えます。
手の力は、あくまで”少し”だけ。腰の力でラケットを運ぶことで、打球が安定します。
腰の使い方については、卓球動画でおなじみのぐっちぃさんが動画で説明してくれています。フォアハンドのフォームをキレイにしたい方はぜひチェックしてみてください。
なるべく高い位置で打つ
理想的な打点はボールの頂点。高い位置でボールを打つことで、より相手コートに入りやすくなります。
打ち方のコツまとめ
- 頂点で打つ
- アウトしてしまう場合は、面を下向きにする
- 腰と手を同調させて打つ
- 腕の力は”少しだけ”使う
バックハンド
フォアハンドと並ぶもう一つの基本打法が「バックハンド」。バックハンドの基本は、体の正面で打つこと。おなかの前で打球するのが基本です。
ボールが来たら、ラケットのバック面をやや下向きにして前に押し出すようにして打ちます。フォアハンドのように大きなバックスイングは必要なく、おなかに少し引き付けるだけでOKです。
ひじをスイングの軸にする
バックハンドを打つ際に軸となるのは、肩ではなくひじ。ひじを軸にして、おなかに引き付けて押し出します。
そうすることで、打球が安定するだけでなく、フォアとバックの切り替えがスムーズになります。
ひじを軸にするコツは、ひじを体の右外側に張り出すこと。そうすることで、ひじを支点としたバックハンドを打つことができます。
手だけで打たない
フォアハンドの打ち方の部分でも書きましたが、手だけで打たないというポイントはバックハンドでも同じです。腰を上手く使って、打点にラケットを運び、インパクトの瞬間に手でラケットを押し出します。
また、手首を使いすぎないようにするのがミスを少なくするコツです。あくまで滑らかに押し出すように打ってください。
頂点に上がる前で打つ
フォアハンドでは、頂点で打つのが基本でした。ですが、バックハンドでは、頂点前で打つようにしましょう。打球が上がりきる前に打つことで、安定したバックハンドを打てるようになります。
打ち方のコツまとめ
- 頂点に上がる前で打つ
- 下から上に振りぬかない。水平に打つ。
- 手だけで打たない。体を入れて打つ。
- 姿勢を低くして、ボールと顔が近い状態で打つ
バックハンドのコツについても、ぐっちぃさんが動画内で紹介されています。実際に動画を見て、バックハンドを打つイメージを固めましょう。
ツッツキ
ツッツキとは、台上で打つ短いカットのような打法です。一見地味に見える打ち方ですが、試合でも毎回使う実践的な打ち方です。ぐっちぃさんも「ツッツキ一つさえしっかり安定していれば、県大会に出場するっていうのが可能性として見えてくる」と語るほど重要な打ち方です。
使い方次第では、鉄壁の防御法にもなります。初心者の方でも比較的容易に習得することができるというのもツッツキの利点です。
ツッツキは下回転のボールを返す時の基本打法。打球面をななめ上に上げてまっすぐ前に押し出すように打ちます。
バウンド直後で打つ
ツッツキの一番のコツは、バウンド直後で打つこと。テニスで言うとライジング気味に打つのがコツです。
ツッツキは面を上に向けて打つため、頂点で打つと、浮ついたボールになってしまいます。ボールが浮くと、スマッシュやドライブなどのチャンスを相手に与えることになります。
バウンド直後に打つようにすると、低く早い打球になり安定します。
足を使う
ツッツキのもう一つのコツは、足を使うこと。フォアでもバックでも右足を一緒に出します。足を出すことで、体とボールが近づき球が安定します。初心者は足を忘れて手だけで打ってしまいがちです。
きちんと足を出して打球を安定させましょう。
最初のうちはこすらず、押す
ツッツキでミスが多い人は、無理にこすろうとするケースが多いです。無理にこすろうとするあまり、空振りやアウトなどのミスにつながってしまいます。
初心者のうちは、まずは押し出すイメージを大切にしましょう。こすらずに、押し出す。打球が安定してくれば、徐々に回転をかける練習に移るのが良いと思います。
打ち方のコツまとめ
- バウンド直後で打つ
- 足を使う/li>
- 最初のうちはこすらず、押す
ブロック
相手のスマッシュやドライブを確実に返球するための打法が「ブロック」。防御の手段ではありますが、コースによっては攻撃の手段にもなり得ます。
ブロックの基本は、スイングを最小限にして力を加えないこと。相手の打球の勢いを利用して、そのまま返球します。相手の打球が強ければ強いほど、強く早く返球することが出来ます。
初心者の方には、ツッツキの次に覚えてほしい打ち方です。「卓球初心者が勝つ方法 3つの戦術」でも紹介しています。
力を加えない
ブロックの打ち方のコツは、「力を加えない」こと。ブロックという打ち方は、基本的に相手の打球の力を使って返球する方法です。自分の力は最小限にすることがポイント。
力を加えることで、打球がブレてミスしやすくなります。初心者でブロックを覚えたてのうちは、力を最小限にして返す感覚を掴みましょう。
ラケットを立てる
ブロックの打ち方のもう一つのコツは、「ラケットを立てる」こと。フォアでもバックでもラケットを立てることで、打球が安定します。
相手のボールの勢いを止めることができ、防御と攻撃の切り替えも早くなります。ラケットを立てることに関するメリットは、ぐっちぃさんが動画の中でより詳しく紹介されています。
下に動画を掲載しているので、ぜひチェックしてみてください。
打ち方のコツまとめ
- 力を加えない
- ラケットの面を立てる
ドライブ
ドライブとは、ボールに対して上回転をかける打ち方のことです。ヨーロッパでは「トップスピン」とも呼ばれていますね。
ドライブは、初心者が覚える最初の攻撃手段だといえます。最も重要かつ必須のテクニックだということが出来ます。
ラケットを下から上にスイングして、ボールに回転をかけます。打球面はやや下向きでスイングします。
「打つ」ではなく、「こする」
回転をかけない通常のフォアハンドは、押し出すイメージで打球します。一方で、ドライブはボールをこすり上げるように打球するのがコツです。初心者の方は、まずこする感覚を掴むことに専念しましょう。
きちんとこすることができていれば、通常のフォアハンドの時と打球音が変わってきます。
下回転のサーブを出してもらって、ドライブで返球する練習を重ねることでこする感覚を掴むことができるようになります。
頂点で打つ
ドライブの打球点は、フォアハンドと同じく頂点が理想。頂点で打つことで打球が安定します。
下半身を上手く使って威力を高める
初心者のうちは、ツッツキの下回転にドライブが負けてネットにかかるミスが多くなります。私もながらくこのミスに苦しめられました。
ネットミスが起こる原因は、ドライブの回転量不足にあります。ツッツキの下回転に負けているため、ドライブを打っても上にあがらずにネットにかかってしまうんです。
解決方法は、ドライブの威力を上げること。ドライブの威力を上げるために必要なのが、下半身の使い方です。
まずは、バックスイングでひざを曲げて右足に体重を乗せます。そしてスイングと同時に腰を回転させてその力を利用して打ちます。ひざと腰の力を連動させて打つことで、ドライブの威力は上がります。
この連動が難しい。何度も繰り返し練習する中で、連動するコツを掴めるようになります。
打ち方のコツまとめ
- 「打つ」ではなく、「こする」
- 頂点で打つ
- 下半身を上手く使って威力を高める
スマッシュ
フォアハンドの強打「スマッシュ」。チャンスボールを無回転で強く打ち、ポイントをもぎとる攻撃手法です。
相手のコートをスマッシュで打ち抜くのは、卓球の醍醐味の一つだと言えます。ぜひスマッシュを習得して、爽快感を味わってください。
ボールの高さに合わせながら、バックスイングをとります。上からたたきつけるイメージで打球します。
腕をコンパクトに振る
スマッシュでミスしないコツは、腕をコンパクトに振ること。スイングが大きくなれば、打球が不安定になりミスも多くなります。
体重移動で威力を高める
スマッシュの威力を高めるコツは、体重移動。バックスイングと同時に右足に体重を乗せてインパクト時に左足に体重を移動させます。この体重移動をすることによって、スマッシュの威力は各段に上がります。
打ち方のコツまとめ
- 腕をコンパクトに振る
- 体重移動で威力を高める
サーブ
サーブは様々な種類があります。下回転サーブ、ナックルサーブ、横回転、上回転などなど。回転の種類によって打ち方は変わるので、別記事で紹介します。
ただいま記事準備中です。
脱・初心者!その他の打ち方集
- ストップ
- フリック
- チキータ
- カット
ストップ
相手の短い打球に対して、短く返球するのがストップ。ツッツキと同じく台上のテクニックの一つです。
ショートサーブに対する台上処理としても有効で、短く返すことで相手の強打(3球目)へのけん制にもなります。
打ち方はツッツキに近いです。ラケットをやや上向きにした状態で、ボールに近づき打球します。返球は相手のコートで2バン以上する短さが求められます。
打つ力を極限にまで弱める
ストップを打つコツは、「打つ力を弱める」こと。力が強すぎると、長くなってしまいチャンスボールを与えることになります。上でも書きましたが、相手コートで2バン以上する短さが求められるテクニックになります。
試合の展開をワンテンポ遅らせるようなイメージで止めます。まさにストップ。
ネットから近い位置で打つ
短く打つコツは、ネットから近い位置で打球すること。ネットから遠い位置で打球してしまうと飛距離が出てしまいます。そうならないように、できる限り打球点を早くして、ネット際に短く落としましょう。
また、早い打点でとらえるためには、打つ前に右足を出して体をボールに近づける必要があります。
打ち方のコツまとめ
- 打つ力を極限にまで弱める
- ネットから近い位置で打つ
フリック
短い打球に対して、攻撃的にはじく打法が「フリック」。ツッツキ、ストップと同じく台上での処理技法です。
フォアフリックのスイングは、台上で短くフォアスイングをするイメージで打球します。バックフリックも同様に台上で短くバンクハンドを振ります。
相手の回転に対して、ラケットの面を変化させます。下回転に対しては、ラケットの打球面はほぼ垂直。上回転に対しては、打球面はやや下向きに調整します。
バックスイングはとらずにコンパクトに打つ
フォアフリック、バックフリックともに成功させるコツは、コンパクトに打つこと。バックスイングはほぼとらずに、打球するポイントに持ってきたラケットをそのままスイングします。
とにかくコンパクトに素早く打つことがフリックのコツです。
足を使って、体を近づけて打つ
ストップと同様に、フリックでも体を近づけて打つことは重要です。そうすることで、打球が安定します。
打ち方のコツまとめ
- バックスイングはとらずにコンパクトに打つ
- 足を使って、体を近づけて打つ
チキータ
卓球芸人・ピンポンさんでおなじみの「チキータ」。比較的新しい打法になります。これも、ツッツキ、ストップ、フリックと同じく、台上での技術です。バックフリックの進化系だと思っていただければイメージしやすいと思います。
打ち方は、ひじを高く上げて、ラケットをおなか側に引いてスイングを取ります。そこから勢いをつけてななめ上に振り上げてドライブ(上回転)をかけます。
ボールのやや左側をこすることで、右横回転が加わり右にカーブするボールになります。
姿勢を低くする
通常よりも姿勢を低くすることで、ひじの可動域が広がります。そうすることでよりチキータを打ちやすくなります。(ぐっちぃさん談)
引き付けて打つ
チキータを安定させるコツは、引き付けて貯めて打つこと。引き付けることで、球に回転しやすくし、より返球しやすくすることが出来ます。打球点は、頂点かそれよりもやや後です。(ぐっちぃさん談)
チキータのコツについて、詳しくはぐっちぃさんの動画を参照してください。ひじの使い方、打球店、擦り方について詳しく解説されています。
打ち方のコツまとめ
- 姿勢を低くする
- 引き付けて打つ
チキータは初心者向きではない高等技術だという声もありますが、実はドライブの感覚さえつかめていればチキータを使うことが出来ます。ぜひチャレンジして習得してみましょう。
カット
カットとは、ドライブなどの上回転系のボールに対して、下回転をかけて返球するテクニックです。台から距離をとって後陣で打つ打法です。
守備的につかわれる打ち方ですね。カットを主軸にして戦うスタイルを「カットマン」「カット主戦型」と呼びます。相手の攻撃を粘って守り、隙があれば攻撃するというスタイルです。
フォアカットの打ち方は、ラケットを振り上げてひじを支点にして振り下ろします。ちょっと複雑なので箇条書きで説明します。分かりにくかったら下記の動画をチェックしてください。
- 台との距離は1.5mほど離れる
- ラケットは高めの位置で構える
- ボールが来たらラケットを上後方に引きつつ、右足を小さく下げてバックススイングをとる
- ボールを体の横まで引き付ける
- ひじを支点にしてラケットを振り下ろしてインパクト
打球後はすぐ基本位置に戻す
打球直後のポイントは、振り下ろしたラケットをそのまま止めないこと。スイングの勢いを利用して、元の基本姿勢・基本の立ち位置まで戻ります。
そうすることで、次の打球に対応することができます。肩ではなくひじを支点とした打球によって、より戻りが早くなります。
打球のポイントは体の近く
打球ポイントが体から離れすぎると、カットの打球は安定しません。遠くにボールが来た時は足を出してボールに体を近づけましょう。体の近くで打球することで安定してカットすることおができます。
打ち方のコツまとめ
- 打球後はすぐ基本位置に戻す
- 打球のポイントは体の近く
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