卓球のサーブのルールをまとめてみました。トス、サーブの順番など、ポイントごとに解説していきます。
シングルスはシンプルで分かりやすいのですが、ダブルスのルールがちょっと複雑です。サーブを打つ順番に関しては、図を使って分かりやすく解説します。
卓球のサーブの基本ルール(トスに要注意)
- 手のひらにボールを置く
- 真上にトスを上げる
- 落ちてきたボールをラケットで打つ
- 自分コートに1バン、相手コートに1バンさせる
自分のコート&相手のコートにバウンド
卓球のサーブは、自分のコートに1バン、相手のコートに1バンさせるのがルールです。相手コートに直接ボールを入れるテニスのサーブとは違いますね。
ボールの位置
トスを上げるボールの位置は、卓球台よりも後ろで、台よりも上である必要があります。
手のひらにボールを置く
手のひらにボールを置いて、いったん静止。ボールを握ったり、指の上にボールを置いたり、はさんだりするとルール違反となります。
トスは16cm以上
手を開いたまま、ほぼ垂直にトスを上げます。トスの高さは16cm以上である必要があります。16cm以上であれば、50cmでも2mでも問題ありません。ただし、上げすぎると天井にあたるのはNGです。
トスを上げたボールが天井や照明にあたってしまうと、サーブミスとみなされて失点となってしまいます。
トスしたボールを空振りしてもNG
トスを上げたボールを空振りしたり、そのまま打たずにキャッチすれば失点となります。ただし、トスをする前にボールを落としてしまった場合は失点になりません。
ボールの落下時に打つ
トスしたボールの落下時に打球するのがルールです。ボールが上がりきる前にボールを打ってしまうとルール違反とされます。
ラケットの位置
サーブ時のボールの位置は、卓球台よりも上。ですが、ラケットの位置は決まっていません。台の下にラケットがあってもOKです(以前は禁止されていましたが、ルール改正でOKとなりました)。
トスしたボールを隠すのはNG
トスを上げたボールを手や衣服で隠すのは失点となります。トス直後から打つ瞬間まで、相手(レシーバー)にボールをはっきりと見せる必要があります。
ネットにかかって入った場合は、レット(ノーカン)
サーブがネットにかかって、相手のコートに入った場合はレット(ノーカン)となります。もう一度サーブを仕切りなおすことになります。相手のコートに入らなかった場合は失点となります。
ルール違反するとフォルト(失点)となる
上記で説明したようなサーブのルールに違反すると、フォルト(失点)となります。
審判から見てルール違反が明らかな場合は、一発でフォルト。疑わしい場合は、一度だけ警告を与えられます。それ以降はフォルトとなります。
シングルスのサーブのルールと順番
シングルスのサーブのルールをまとめました。ダブルスに比べてサーブのルールはシンプルで分かりやすいです。
対角線に打たなくてもOK
テニスのサーブだと、対角線上に打つのがサーブのルールです。ですが、卓球のシングルスは、対角線に打たなくてもOKです。クロス(対角線)、ミドル、ストレートどこを狙っても大丈夫です。
ただし、ダブルスの場合は対角線にサーブを打つ必要があります。
順番
サーブの順番は、相手選手と2本交代。自分が2本サーブを打った後で交代。相手が2本サーブを打ちます。
10-10などデュース状態になった時は、1本交代となります。
ダブルスのサーブのルールと順番
ダブルスのサーブのルールは、少し複雑になります。打つコース(対角線)、打つ順番、をそれぞれ画像を使いながら説明しますね。
対角線に打つ必要あり
ダブルスの場合は、シングルスと違ってサーブは対角線(クロス)に打つ必要があります。自分のコート右半面から、相手コートの右半面へとサーブを出します。
台の上に入ったとしても、半面から出てしまえばサーブミスとされて失点となります。センターライン上なら有効。センターラインからはみ出ていた場合は失点となります。
「ダブルスのサーブは対角線」。と頭に入れて、試合に臨む必要があります。シングルスと同じようにサーブしてしまうと失点してしまいます。
順番
シングルスの場合は、相手選手と2本交代でサーブを行います。一方で、ダブルスのサーブの順番は、相手選手を含めた4人で順番にサーブを行っていきます。
ちょっと複雑になるので、以下ではAペアとBペアと仮定し、図を使って説明していきます。
A1
A2
■Bペア
B1
B2
最初にサーブを打つ人を決める
まずは、サーブ権を決めるじゃんけんを行います。サーブ権を獲得した側(Aペア)は二人のうちどちらが最初にサーブを打つのかを決めます。そして、それをレシーブ側(Bペア)に伝えて、最初にレシーブをする人を決めます。
こうして、「最初にサーブを打つ人(A1)」「最初にレシーブする人(B1)」が決まります。
2本でサーブ交代
サーブは2本交代で回っていきます。レシーブも2本交代です。レシーブした人が、次のサーブを打つ人になります。第1ゲームのサーブの順番は以下の通り。
(B1がレシーブ)
↓
(A2がレシーブ)
↓
(B2がレシーブ)
↓
(A1がレシーブ)
↓
(B1がレシーブ)
↓
以下繰り返し
第1ゲーム終了後、第2ゲームのサーブの順番は以下のようになります。第1ゲームで最初にレシーブをした人(B1)が最初にサーブを行い、第1ゲームで最初にサーブをした人(A1)が最初にレシーブを行います。
それ以降の順番は、第1ゲームと同じくレシーブをした人が次のサーブを打つように回っていきます。
(A1がレシーブ)
↓
(B2がレシーブ)
↓
(A2がレシーブ)
↓
(B1がレシーブ)
↓
(A1がレシーブ)
↓
以下繰り返し
サーブの順番を勘違いしてしまった場合は?
シングルスでサーブの順番をミスする場合はそこまで多くはありません。ですが、ダブルスは結構複雑なので、サーブの順番ミスは多分に起こりえます。
例えば、「本来は自分がレシーバーだったのに、ペアがレシーブをしてしまう」「自分がサーバーだったのに、ペアがサーブを打ってしまう」などなど。
ラリー中に順番ミスに気付いた場合は?
サーブの順番ミスに気付いた場合は、その時点でゲームは中断します。ラリー中の場合は、そのポイントはノーカウントとされます。
ポイント後に気付いた場合は?
ラリー中も気づかず、数ポイント後にサーブの順番のミスに気付いた場合。ミス以前のポイントは、すべて有効。気付いた時点から、サーブの順番を正して再開されます。
卓球のサーブのルール【改正と変更まとめ】
卓球のルールは、たびたび変更されています。サーブのルールも改正や変更が繰り返されています。改正や変更を知らずに試合をしていると、思わぬところで失点となってしまう危険性があります。
以下では、ルールの改正と変更点をまとめてみました。
2005年9月改正ルール
トスしてからインパクトまで、ボールがレシーバーからよく見えるように、トスしたらすぐに腕を身体の前から引く必要があります。ボールを腕などの身体で隠してはいけません。
2006年9月改正ルール
揮発性の有機溶剤を含む接着剤及びラバークリーナー等は、2006年9月1日以降、大会会場で使用できなくなりました。
2007年9月改正ルール
2007年9月1日からは、揮発性の有機溶剤を含む接着剤の使用が全面的に禁止されます。
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