カーボン入りラケットの特徴をまとめてみました。色々なメリット、デメリットが存在しています。カーボン入りラケットを検討している方はぜひ参考にしてみてください。
また、「ZLC」「ALC」など種類別の特徴や、「アウターカーボン」「インナーカーボン」など組み方の特徴もざっくりと解説しています。
自分に合ったカーボン入りラケットを探してみてください。
卓球 カーボン入りラケットの特徴まとめ
引用元:Amazon
- 高反発
- 軽い
- 独特な打球感
- 直線的な弾道
高反発
一つ目の特徴は、「高反発」。
メリット
カーボン入りラケットの特徴、メリットともいえる部分ですね。カーボン入りラケットは、反発力が高く打球にスピードが出ます。よく弾むので、ボールにラケットを当てるだけで飛んでいきます。
威力やスピードを上げたい方は、カーボン入りラケットを選ぶ方が多いですね。世界のトップランカーもカーボン入りラケットを使っている場合が多いです。世界のトップに立ったボル選手も、日本のエース・水谷選手もカーボン入りラケットを使用しています。
デメリット
反発力が高く、威力のあるボールが打てるということは、「コントロールしにくい」ともいうことができます。そのため、卓球を始めたばかりの初心者の方にはカーボン入りラケットはあまりおすすめできません。
当てるだけでボールが飛んでいくので、身体全体で打つ感覚を養うことは難しくなります。初心者のうちからよく弾むカーボン入りラケットで練習すると、手だけで打つ手打ちのクセがついてしまいます。
個人的には、初心者の方は木材5枚合板ラケットをおすすめしています。コントロールする力が身につけてから、2本目、3本目のラケットでカーボン入りラケットを使うのがおすすめです。
軽い
二つ目の特徴は、「軽い」。
カーボンなどの特殊素材は、木材に比べて軽いです。そのため、ラケット全体の重量が軽くなります。軽いラケットで、なおかつ反発力も出る。男子選手だけでなく、筋力のない女子選手や子供などでも高反発の力を使うことができます。
木材7枚合板のラケットでも、カーボン入りラケットに負けない威力のあるボールを打つことができます。ですが、重くなりがちというデメリットもあります。十分な筋力がないと使いこなすのは難しくなります。
その点カーボン入りラケットは軽いので、筋力の有無で扱う選手を選びません。
硬い打球感
三つ目の特徴は、「硬い打球感」。
木材ラケットに比べて、カーボン入りラケットの打球感は硬くなりがち。カーン!という高い打球音が響きます。
メリット
打球感が硬いことのメリットは、初速の速さ。球離れが良いので、ラケットに当たってすぐに飛んでいきます。ボールのスピードを上げたい方や、前陣での速攻をする戦型の選手にとっては強力な武器となります。
デメリット
「球離れが速い」は、「球持ちが悪い」と言い換えることもできます。つまり、カーボン入りラケットは回転をかけにくい傾向にあります。スイングスピードが速くなければ、ボールに回転をかけることは難しいです。
ただ、最近では木材の打球感に近いインナーカーボンのラケットも存在しています。そういう意味では、一概にカーボン入りラケットが回転をかけにくいともいえなさそうです。
直線的な弾道
四つ目の特徴は、「直線的な弾道」。
カーボン入りラケットで打ったボールの弾道は、直線的になります。そのため、慣れないうちはオーバーミスになることが多いようです。ラケットの角度はよりシビアになります。
その一方で、木材ラケットの弾道は曲線的。弧を描くように飛んでいきます。そのため、比較的ボールは入りやすくなります。中陣で打つコンパクトドライブも、後陣で思い切り打つドライブも入りやすいです。
そういう意味でも、初心者に向いているのは木材ラケット。カーボン入りラケットに向いているのは、ボールのコントロール力が十分についた中級者以上だといえそうです。
カーボンの種類と特徴【ZLC、ALCって何?】
卓球ラケットに使われるカーボンは、いくつか種類があります。商品名には「ZLC」「ALC」などと表記されています。初見だとどういう意味で、どんな特徴があるのか分からないですよね。
というわけで、各素材の特徴をまとめてみました。カーボンだけでなく、ファイバー系の特徴もついでに紹介します。
- ZLカーボン(ZLC)
- アリレートカーボン(ALC)
- カーボン(AMCA5000)
- ZLファイバー(ZLF)
- CAファイバー(CAF)
ZLカーボン(ZLC)
引用元:Amazon
反発力の高いカーボンファイバーと、高い引張強度と弾性率、軽さを持つZLファイバーを交織した特殊素材。ラケットに高い性能を与える非常に優れた繊維である。
引用元:バタフライ公式サイト
ZLカーボンの特徴は、「軽さ」「弾み」「しなやかさ」。ZLカーボンを搭載したラケットの例は、水谷隼 ZLC。水谷隼選手のモデルラケットですね。表記はZLCとされています。
また、従来のZLカーボンを上回る弾みを持つ「スーパーZLカーボン(SUPER ZLC)」も存在します。より高い反発力を求める方におすすめ。ですが、反発力がかなりあるので、コントロールは難しくなります。上級者向けの特殊素材だといえそうです。
アリレートカーボン(ALC)
引用元:Amazon
アリレートとカーボンファイバーを交織した特殊素材。アリレート カーボンを搭載したラケットは、しなやかで使いやすく、打球にスピードが出る。
引用元:バタフライ公式サイト
ALCと表記されるアリレートカーボン。ZLカーボンよりもしなやかで扱いやすいのが特徴です。アリレートカーボンを搭載した人気のラケットは、インナーフォースレイヤーALC。
カーボン入りラケットながら、「使いやすい」「打ちやすい」「バランスが良い」と評価の高いラケットです。
カーボン(AMCA5000)
引用元:Amazon
カーボン(TAMCA5000)は強度が鋼鉄の6倍で、重量は5分の1。これをシートに編み上げてラケットに搭載すると、軽量、高反発で頑丈な高性能ラケットとなる。
引用元:バタフライ公式サイト
バタフライのカーボン入りラケットの中でも、よくみかけるのが「TAMCA5000」という表記。これは、カーボンの種類のようです。このカーボンを使っている代表的なラケットがSKカーボン。
木材ラケットから、特殊素材(カーボンなど)に初めて以降する人に向けられたラケットです。いわばカーボンラケット入門器という位置づけですね。
ZLファイバー(ZLF)
引用元:Amazon
有機系繊維で最高レベルの引張強度や弾性率を持つ。比重はカーボンファイバーより10パーセント低い。ラケットに高性能と軽さをもたらす優れた繊維である。
引用元:バタフライ公式サイト
CAファイバー(CAF)
引用元:Amazon
木材由来の繊維を使用した特殊素材。非常に柔軟な素材であるため、球持ちが良く、コントロール性能に優れている。また、引張強度が高く、十分な弾みが出る。
引用元:バタフライ公式サイト
アウターカーボンとインナーカーボンの違い
カーボンの種類と特徴について紹介してきました。続いては、カーボンの組み方について紹介します。
カーボン入りラケットには、ラケットの外側にカーボンを組み込む「アウターカーボン」と、ラケットの内側にカーボンを組み込む「インナーカーボン」の2種類があります。
それぞれ特徴が違うので、違いを理解してカーボン入りラケットを選ぶ時の参考にしてみてください。
アウターカーボン
引用元:バタフライ公式サイト
- スピードの速いボールが打ちやすい
- 打球感が硬め
- 球離れが速いので、回転はかけにくい
アウターカーボンは、画像のようにラケットの外側に組み込まれています。最大の特徴は「スピードの速いボールが打ちやすい」こと。カーボンラケットの特徴である球離れの速さを生かして、ボールにスピードを乗せることができます。
その一方で、回転をかけるには相応のスイングスピードが求められます。ラケットにもよりますが、中級者~上級者におすすめのラケットに多い傾向があります。
インナーカーボン
引用元:バタフライ公式サイト
- 球持ちが良く、回転がかけやすく、コントロールもしやすい
- 打球感は柔らかめで木材に近い感覚で打てる
- スピードはアウターカーボンの方が出やすい
インナーカーボンは、画像のようにラケットの内側に組み込まれています。その特徴は、回転のかけやすさとコントロールのしやすさ。「ボールをつかむ」ような感覚で打つことができます。木材ラケットに近い打球感ですね。
ただ、アウターカーボンに比べて弾みは抑え目。スピードよりも、回転重視、コントロール重視の方は、インナーカーボンがおすすめです。
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